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「ただいま戻りました。」
帰宅すると、先に帰宅していたカミュが一人でソファに座り、ゆったりと読書をしていた。
読書をしているカミュはこちらを見ようとせず、本に集中していた。
が、セシルとってそんなことはどうでもいい。
バスオイルを持ったセシルは、嬉しそうにカミュの横にぴたっと座る。
「カミュ」
「邪魔だ、愚民。俺の許可なく隣に座るな。」
「今日これをレンに貰いました。せつめいしょの漢字が難しいから、カミュに読んでもらうように言われました。読んでください。」
「何故俺が愚民の言うことを聞かねばならんのだ。俺の読書の邪魔をするな。」
「いいからっ!読んでください!
これを使うとお風呂がすっごく気持ちよくなるって言ってました!」
「煩い猫だ…。わかったからさっさと貸せ。」
さほど興味がなかったカミュだが、とりあえずそのバスオイルが入った箱を受け取り開封し、中からオイルの入ったボトルと説明書を取り出し、説明書を読んだ。
説明書には、
「蜂蜜の味」「恋人とのバスタイム」「お風呂のお湯がローションに」
と使用用途などが記されている。
読んでいるだけで恥ずかしくなるようなものだ。
普段から読書が趣味のカミュにとっては、ものの数秒で内容を理解できたが、
こういった類のものになれないカミュは一瞬戸惑い、顔をしかめ無言になった。
「(いや待て。別に愛島でもこのくらいの説明くらい読める。それを俺に渡すということは…)」
勘のいいカミュは、レンの思惑をすぐ理解し、
一瞬頬が紅潮したが、その後少し嬉しそうな笑みを浮かべた。
「どうしたのですか?カミュ。なんて書いてあるのですか?」
「愛島。このバスオイルは一人で入っても気持よくないらしい。
二人で入らねばいかんと書いてある。」
「二人で…?何故…?」
「知らん。とにかくそう書いてある。俺はもうシャワーは済ませた後だが、せっかく愛島が大切な友人からもらった物だ。すぐに使わねばなるまい。
不本意だが今日は特別にお前と一緒に風呂に入ってやろう。」
「本当ですか!?ワタシ、嬉しい!今日のカミュ、とても優しい!」
少し無理のある説明だったが、普段、カミュはあまり一緒にお風呂に入ってはくれないので誘って貰えたことが嬉しく、セシルはとびきりの笑顔で無邪気に喜んだ。
横でニヤリと笑っているカミュの思惑になど気づかずに…。
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