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そして、今夜も。にしおりをはさみました!
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そして、今夜も。
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* * *
「カミュ、今日はワタシいっぱいお仕事がんばりました♪ご褒美に一緒に寝てください!」
「ふん…仕方あるまい。」
あの日から、俺と愛島は付き合うことになった。
とは言え、互いにアイドルという立場で、更に日々多忙な為、外に出かける事もあまり容易ではなく、左程恋人らしい事はしていない。
唯一の恋人らしい事は、こうして一緒にベッドを共に眠る事だ。
ベッドが同じだと、どうしてもそういう雰囲気になってしまって翌日の仕事に支障をきたすため、普段は別々に寝ているが、こうして、時々は翌日の予定を考慮して共に眠っている。
一緒に眠る日、愛島は猫の癖にまるで犬のように数時間前からソワソワして落ち着きがなくなる。
「カミュ、早くこっちに来てください。」
愛島がベッドに潜り込み、布団をめくって俺を誘う。
「急かすな。今行く。」
ようやく明日の支度を済ませ、ベッドに近づくと、腕を引っ張られ、強引に布団の中に引きずり込まれた。
「なっ…!急かすなと言ってるだろうっ!」
「ですが、一緒に寝るの3日ぶりなのに待てる訳無いです!んっ…!」
「んぅっ…!」
ベッドに入るや否や、キスで唇を塞がれた。
やや強引に舌をねじ込まれるが、器用に俺の舌に絡まれ、あっという間に身が蕩ける。
「んっ…ぅ…、んっ…」
「はぁ…カミュ、可愛いです。」
「っ…!黙れ…っ!」
「あっ、でも、セックスする前に、しばらくギュっとさせてください」
「…好きにしろ。」
「ふふ、ありがとうございます。カミュに抱きつくと、一日の疲れが吹き飛びます。」
ベッドに入る前までは犬か猫だが、いざセックスになると、そんな生易しいものではなくなる。
紛れも無く一人の男になり、とても年下とは思えないような色香を放つ。
だが今は休戦前、擦り寄る愛島の頭をポンポンと軽く撫でると、ゴロゴロと猫なで声で喜ぶ。
そんな愛島を見て、俺もしばし癒やしを与えられる。
「…ねぇカミュ、ワタシ、今すごく幸せです。」
それは俺とて同じだった。
あんなにも恋を、同性愛を馬鹿にしていた俺が、まさか愛島に恋する日が来るなど思ってもみなかった。
「愛島…」
「ふにゃ?何ですか?」
「一度しか言わないからよく聞いておけ。」
「?はい。」
「…愛している」
「にゃっ…!?カ…ッカミュ!もう一度言ってください!」
「一度しか言わぬと言ったろう。もう言わぬ」
「そんな…カミュはやっぱりズルいです!」
今では、愛島が愛しくて、仕方がない。
やはりまだ口に出すのは抵抗あるが、心の中では、いつだってそう思っている。
そんな俺の想いを内に秘めながら、今夜もまた、激しく愛し合った。
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