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はるの人
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加藤成康 (かとう なりやす) 28歳
wz会社に勤めるエリートサラリーマン。
背が高く、真っ黒な髪はゆるくウェーブがかかり、鼻筋が通った正統派なイケメン…だと雄大は思っている。
高学歴、高身長、高収入。
姉、詩央里が言うには誰もが憧れる3K…らしい。。
「ありがとうございました。」
30分かけて最終的に何故か入浴剤セットを買ったマダムに頭を下げた。
ほうっと息をつくと横から西川がニヤニヤと雄大の肩を突いた。
「お疲れ様。ゆーたん、例の彼、ずっと待ってたみたいよ。」
「あっ…」
西川の指差す方向には黒いスーツを着たすらりとしたら加藤の姿があった。
「ねぇねぇ?2人は友達なの?」
「えっ……?」
雄大は答えに困り、瞬きを繰り返した。
「いつもゆーたんに会いに来るし、年も離れてるでしょう?客と店員で会った訳だし。余程、気があったの?」
(気は…あるけど…)
ふと目があった加藤が笑顔で手を振ってくれた。
「カッコいいわね〜。ねぇ、今度、合コンして貰えるようお願いしてよ。」
西川が雄大に飛びついた。
「あっ…ごめん。ここよろしく。」
雄大は西川から身体を引き、レジから離れた。
「頼んだわよーー。」
(僕だって…僕だってプライベートで会ったことないのに!)
ぎりっと唇を結び、雄大は加藤に近付いた。
一歩、一歩進むにつれて、心臓の音が早くなる。
重く、苦しい。
「雄大君。」
加藤が満開の笑顔で迎えてくれると、雄大はぎゅーっと胸を掴まれたような痛さを感じた。
「か、加藤さん。お、お待たせしまし…た。お、お、疲れまさでございますでございます。」
(何を言ってんだよ!)
雄大は自分の頬を叩こうかと思った。
「お疲れ様。」
そんな雄大を加藤は柔らかく目を細めて見つめた。
「これ、どう思う?」
加藤は桜のアロマキャンドルを手に取った。
「あっ、それ人気です。火をつけると桜の香りがするんです。嗅いでみてください。」
加藤は高い鼻を桜色のキャンドルに近づけた。
雄大はドキドキしながらその姿を見つめた。
「……本当だ。いい香り。」
「期間限定で、もう時期も終わるんで、値引きしますよ?」
雄大はえへへっわらって、手を後ろで組んだ。
「そっか、もうすぐ桜も終わりだね。じゃあこれを楽しむのもあと少しだけだね。」
「ですよね。いつでも出来るけど、やっぱり時期終わると気分的にしないですよね。わかります!」
「うんうん。でも桜の時期は短いからいいんだよね。今だけ楽しむってのが醍醐味だよね。」
「ですね。花見も今だけだからこそ、やらなきゃ!って思います。まぁ毎年、花見できてないんですけどね。」
雄大がはははっと笑うと加藤も首を上下して笑った。
「俺も。ねぇ、雄大君。」
「あっ、はい。」
加藤は持っていたアロマキャンドルを雄大に向けた。
「”今だけ”を俺と一緒にしてくれない?」
雄大は加藤の色っぽい目にドキリと飛び上がりそうなった。
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