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出勤したら…にしおりをはさみました!
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出勤したら…
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「お、おはよう。。」
昼過ぎ…
雄大はこそこそしながら、出勤した。
「あっ、椿さん!!?」
「はっ、はい!!」
甲高い声が突き刺さり、雄大はその場に固まった。
「何してたんですかー?」
いつも内股でおっとり歩く野上が、ズンズンと大股で、雄大に近づいてきた。
「な、何って?」
「携帯、見なかったんですか!?」
(携帯!!)
雄大はビクッとしてしまった。
結局、成康の部屋を出るまで見る事が出来なかった携帯。
リュックに乱暴に入れたが、その重みは肩から背中に感じていた。
「LINEとか電話もしたでしょう?」
「はっ?」
野上は眉を吊り上げながら、腕を組んだ。
「ぜっんぜんでないんですもん!店長も何回も連絡したし、私もしたんですよ!」
「へっ?」
話の見えない雄大はとりあえず怒り狂っている野上にブルブルした。
「△△店のスタッフが昨日、みんなで飲み会して食中毒にあったそうです。あっちもテナントだから、お店を開けないわけには行けないから、一番近いうちの店舗から牟田さんが行くことになったんです。でも牟田さんが途中で事故ったらしくて…。」
「えっ??大丈夫なの?」
「さぁ?状況はまだわかんないんですけど。。とりあえず店長が行ったから…だから、椿さんに早出勤してもらおうと思ったのに、連絡つかないんだもん!!」
ヒステリックに足を踏みしめる野上に雄大はアタフタしていた。
「ご、ごめん、ごめん。ちょっと用事があって、携帯見れなかったんだ。ごめんね。ずっと1人だったんだろう?」
「そうですよ!30分も1人だったんですよ!!」
「……うん、頑張ったね。。」
ぷりぷり怒りながら雄大に背を向ける野上に唖然としながらも、携帯の内容が分かったことにホッとした。
(だよな…成康さんは大人だから、そんなことするはず無いし!)
少し袖丈の長い半袖シャツを折りながら、雄大は売り場へ向かった。
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