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18歳以上ですか?
20にしおりをはさみました!
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20
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***
「幸!!」
「みなみ、ただいま。」
あれから授業が終わり、間の休み時間に入ったため一谷先輩と別れて、教室に帰った。
用事があり、保健室から出てから戻ってきていない黒田先生に、一応お礼の置き手紙を置いて来た。
「あ~!幸、おかえりなさい!」
教室に戻ると、ほわほわの笑顔のあやちゃんと、鋭い目をしたみなみに迎えられた。
「幸、どこに居たんだ。」
「ひっ…!!」
「みなみ怖すぎる…」
サボったり、手を抜いたりすることが大嫌いなみなみがお怒りだ。
鋭い目付きに、女子だとは思えないドスの利いた声……怖すぎる。
「さぁ吐け!!どこで何をしていたか!!」
そして僕は、震え上がりながら保健室であったことを2人に話すはめになった。
***
「またあの男か。」
話終えると、僕ではなくて朝の出来事もあってか、みなみの怒りの矛先は一谷先輩に向いたようだ。
先輩…すみません。
ちょっと先輩を裏切ったような気持ちで居ると、あやちゃんがふと思い出したように、声を上げた。
「そういえば、先輩に朝のことお礼言ったり、その事について話したり出来たの?」
「………あ。」
「忘れてたんだ…」
そんなこと、すっかり忘れていた。
あの人と話すのはある意味凄く疲れる。
気を使わなきゃいけないことが多くて、それどころじゃなかった。
「またいつか、言わなきゃいけないのか…」
「幸、目立ったりするの嫌いだもんね。」
ぽんぽんと、僕の頭を優しく撫でながらあやちゃんは笑った。
「早く済ませられると良いね。」
「うん!」
あやちゃんに釣られて、ふわふわっとした気持ちで笑うと、周りが一斉にガヤガヤし出した。
「…?何かあったの?」
「さすが私らの天使だわ。」
次は、何故か興奮気味のみなみに頭を力強くわしゃわしゃされて、僕は更に状況がわからなくて、僕の頭にははてなマークがずっと浮かんでいた。
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