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小さなパン屋にしおりをはさみました!
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小さなパン屋
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そういえば、純は墓というものがよく分かっていないようだった。
それどころか、人が死ぬという事がどういう事なのか、
死とは何なのかがよく分かっていないらしい。
今まで殆ど家から出ずに過ごした、子供のように無垢な純には、分からなくても当然なのかもしれない。
その拓海の死と向き合う覚悟が、純に本当にあるのか、不安で堪らなかった。
でも不思議と、純は落ち着いた様子で俺の横を歩いている。
「ねえ、拓斗さん、
ちょっと行きたい場所がある」
そう言って、純が指をさしたのは
純の家を出てすぐの、小さなパン屋だった。
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