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3.思い掛けない存在-1にしおりをはさみました!
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3.思い掛けない存在-1
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壱成がいない日が続くのは慣れている。でも、寂しいと思う気持ちは慣れる事はない。
今日は例のドラマの、メインだけが揃う初顔合わせの日。
ユキジは久しぶりの本業以外の仕事にドキドキしながら、自分の控え室へと向かった。
「よぉ」
「! いっ、壱成!」
廊下を歩いていると、勢いよく右肩を掴まれ、強引に後ろを振り向かさせられたユキジ。でも、その声に聞き覚えがあり、胸がときめく。
その声の持ち主は、ずっと会いたかった恋人だったからだ。
「元気か?」
「う、うん」
「そうか……」
でも、壱成は元気がなかった。休みもなく働き続けているせいか、疲れが顔に出ていた。
ユキジは壱成の後に続き、自分の控え室ではなく、壱成の控え室へと向かった。
「壱成、疲れてる顔してる。休めてるの?」
部屋の中に入ると、ユキジは疲れ切っている壱成の頬を優しく撫り、心配した表情を浮かべた。そんなユキジの手を掴み、壱成はぎゅっと握る。
「毎日ホテルでは寝てる。でも、3時間くらいしか寝れないからうたた寝くらいかな……」
「そ、それだけ?」
「あぁ。スケジュールがゴチャゴチャになってさ。マネージャーも事務所もカンカンだよ。CM撮影も増えるし……いつ休めっつーんだよ」
壱成は疲れがピークだったようで、少しだけ苛立っていた。そんな壱成に、どうしたら疲れが取れるのか尋ねてみた。すると、思ってもない返答が返ってきた。
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