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【R18】24にしおりをはさみました!
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【R18】24
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二人は千丈の寝室にいた。
キングサイズの広いベッドの上で、向かい合って座りキスを交わしている。
一言も会話を交わすことのないその部屋の中で聞こえるのは、二人がキスをしている微かな音だけ。
時折漏れる甘い吐息に千尋が心地よさを覚えていることを知って、千丈も嬉しくなった。
「……千尋はとっても優しいキスを俺にくれるね……。今まで誰ともこんな素敵なキスしたことなかったから、すごく気持ちいい」
にこ、と笑ってもう一度唇に触れるだけのキスをする。
千尋も与えられるキスが気持ちよくて、身体の熱は上がる一方だ。
キスはやめたくないぐらい気持ちがいいものだったのだろうか、と千丈とのキスに慣れない千尋の頭が錯覚をし始める。
「っ、……千丈……っん……」
微かな声が聞こえた千丈は、「うん?」と返事を返しながらゆっくりと唇を離した。
キスをしながらいつの間にか服を掴まれていたことに気がついて、その手にゆっくりと触れる。
「どうしたの?」
「千丈、……さっき向こうで見てたAVと……全然違う……」
頭の中から消える気配のない先ほどまで見ていたテレビの中の千丈を思い出して、ふと思っていたことを千尋は口にしてしまう。
眼差しも、自分への接し方も、気持ちのいいキスも何もかもが違う。
ぼんやりとし始めた頭では途切れた声でそれを伝えるのが千尋には手いっぱいだった。
そんな声を聞いても、千丈の様子は変わらずご機嫌のまま。
「あれは……、あれはね」
顔の小さい千尋の頬に両手で触れて、ゆったりとした仕草で唇を合わせ。
「俺だけど、ほんとの俺じゃないから……」
そういって幸せそうに笑った。
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