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二十一にしおりをはさみました!
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二十一
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西島が着替えを出してくれた。
彼のシャツを着るのが好きな碧は喜んでそれを受け取る。
シャツを着て、ズボンを脱ぐ。
すると西島から、
「碧、下着も脱いで」
と言われた。
「えっ?えっ?」
した、下着まで!
もううう、エッチするのかな?
えっ?うそ、どうしよう!
ドキドキして西島の顔を見つめたまま固まる碧。
「脱げないなら脱がすよ?」
西島のいつもより大胆な台詞。
「ち、ちひろさん」
顔が熱い。
ちひろさんが僕を求めているのなら!覚悟決めますー!
碧は一気に下着を脱いだ。
「よく、できました。はい。じゃあ、食事作ろう」
西島はニコッと微笑むと碧の手を引きキッチンへ。
あれ?あれあれ?
覚悟を決めたのに連れて行かれたのはキッチン。
ベッドじゃないの?
エッチってベッドとかでするんじゃないの?
一般的にはそうじゃないのかな?
も、もしかして、だだだ、台所で?
う、うそ?
「今夜は碧を食べたい」
そう言ってテーブルに押し倒される碧。
「や、優しくしてください!」
そう言う碧を激しく求める西島。
そんな、妄想。
そして現実は普通に食事を作る西島。
どうして、僕はパンツ履かずにちひろさんのシャツ1枚なんだろう?
首を傾げたくなる。
碧の格好は薄いブルーのシャツ。
丈は太ももまでと長いから大事な所はかろうじて見えない。
でも、なんだかスースーする。
「ちひろさん、あの、僕は何をしたら?」
思い切って西島に聞いてみる。
「諭吉にご飯あげなさい、マグロを買ってきただろ?」
「あ、はい。」
普通に返され、碧は素直にマグロを諭吉に与える。
「マグロうまいー!」
ガツガツ食べる諭吉の頭を撫でながら、何ども首を傾げた。
下着を脱がされた意図が分からない。
そんなこんなで食事が出来たと西島に呼ばれた。
あ、ピーマンの肉詰めだ!
忘れてた!
やだなあ……と思いながらテーブルをみると、碧が好きなグラタンがメイン。
あれ?
益々分からない。
お仕置きって?ピーマンの肉詰めじゃ?
首を傾げる碧。
そして、下着を履いていない事を忘れてしまうほど、美味しいグラタンと西島との会話。
お仕置きの事さえも忘れていた。
◆◆◆
「僕、片付けしますね」
食器を重ね、流しに持っていく。
水を出して洗剤をつけようと探す。
棚の上にあるのを見つけ、手を伸ばす。
その行為が実はお仕置きであることに碧はまだ気付いていない。
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