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千之助2にしおりをはさみました!
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千之助2
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「千。今は一時の感情でそう思うだけ。周りに話せない、認められない恋愛は不毛だ。きっと辛くなる、続かないよ…」
兄さん?
「より自分にあった人がいれば、温和のこともきっと忘れていく。これはいい機会だと思うんだ。男じゃなく、普通の恋愛をしろ、千」
兄さん、大好きな兄さん。いつも俺の味方でいてくれた兄さん。でもね…
「普通の恋愛って何?俺は男が好きなんじゃない! 温和だから、温和が好きなんだ。一時の感情だとしても、今、傍にいたい。温和を忘れて幸せになれない。たとえ、温和が俺のことを好きじゃなくなっても、俺が温和を好きことは変わらない…」
声が震える…眼の奥が熱い。
「ヨシヨシ…」
孝哉が頭を撫でてくれた。
「お前も頑張ったよ、淳。 頭、撫でてやろうか?」
「…いらない」
孝哉の言葉にため息をつく兄さん。
兄さん?孝哉?
「淳はさぁ、お前の気持ちを確かめたくてあんなこと、言ったの。縁談話は本当だけどな♪千が辛くなると困るからって」
「兄さん…」
「千、男同士の恋愛が簡単じゃないのは本当だよ。偏見は減ったけど、全ての人がそう、というわけじゃない」
「うん」
「でもね、千が頑張るなら応援するし、相談にものるから…一人で抱えこんじゃダメだよ」
「…うん」
俺の涙腺は崩壊した。子どもみたいに兄さんに抱きついて泣いて…兄さんはずっと背中をポンポンしてくれて、その横で孝哉は頭を撫でたり、笑ったりしてた。
大好き!兄さん
「ふぅ」
「よーやく落ち着いたか?」
「うん」
ぐしゃぐしゃになった顔を洗ってスッキリ
「クックックッ。温和に淳が、千を泣かせたって言ってやろ」
俺の泣き顔を見て楽しそうに笑う孝哉…
「温和に?」
「そう。あいつ、お前のことになると眼の色変わるから…♪」
「えっ?」
聞いてもいいだろうか…孝哉なら知ってるかもしれない。
「あのさ…孝哉…」
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