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クリスマス31にしおりをはさみました!
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クリスマス31
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【side淳之助】
しっかり温和が千のことを受け止めてくれていて、安心する。
背中を撫でられ、気持ちよさそうにしていた千が眠りについた。スゥスゥと寝息をたてる千を、今まで見たことのない顔で、優しく見つめる温和…
「ちっとは、気持ちの整理がついたか?」
いつからそこに居たのか、孝哉が声をかけてきた。
こいつは、何も言わなくても俺のことをよく、わかっている。それが嬉しいけど、なんか恥ずかしくもあるんだよね。
だから、いつも意地悪したくなるんだ。
「あぁ、温和の優秀さは確認できた。今度から、お前じゃなくて温和に秘書になってもらうよ…」
「えっちょっと待て…」
慌てだす孝哉
からかいがいが、ある奴だな、やっぱり…
「さて…そろそろ帰ろうか。温和」
俺は温和に声をかける。
「もし、父さんにバレても、俺が出来る限り守ってあげるよ。多分、鈴之助兄さんも力になってくれる。
千を悲しませないって条件付きだけどね」
温和に言えば、少し驚いて微笑んだ。
「ありがとうございます。淳之助様」
仕方ない。
これが兄として、時には父親や母親代わりとして、千を守ってきた俺の務めだもの。
千の1番じゃ無くなったのは寂しいけど、千が幸せなのが大切だからね。
「じゃあ、おやすみ温和。千をよろしくね」
「はい」
俺はまだブツブツと、何かを話している孝哉を連れて、部屋を出る。
あ~そう言えば、プレゼント渡すの忘れてた。
まっいいか。気付くだろう…
俺はコートの襟を閉め、運転士が待つ車に急いだ。
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