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K01 : 熱の入江 29にしおりをはさみました!
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K01 : 熱の入江 29
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知らない感覚に狼狽えながら、それでももっとこの体温を感じたくて。少しでも密着する部分が増えるように、しがみついて小さく震える身体を押しつける。
戸惑いと本能の狭間で、俺の下半身は確かに熱を持っていく。
身体に掛かる重みを心地よく感じながら、口の中を優しく刺激するように這う舌をゆっくりと追い掛ける。
ようやく捕らえることができて、嬉しくて焦る気持ちを抑えつつも舌先から手繰り寄せるように吸っていく。
ちゅるり、と小さく濡れた音を立てて、滑らかなそれが緩やかに俺に絡みついてくる。
このままこうしていれば、この熱で2人の境目は融けてしまう。
器用な動きに翻弄されて、俺の持つ全ての感覚が次から次へと呼び覚まされてはふつふつと粟立つように反応していく。
絡まる舌も、触れ合う身体も、このまま形がなくなるんじゃないかっていうぐらい、触れ合う全部が蕩けてる。
「ん、ふ……ッ」
口の中全体が性感帯になったみたいに感じてしまってて、何度も唇を離して快感をやり過ごそうとする。
その度に多田さんは吐息ごと口づけ直して俺の全部を浚っていく。
経験なら俺だって絶対負けてない。なのに、多田さんとのキスは本当に気持ちよくて、酸素が足りなくなったように頭がぼうっとしてくる。
このまま身を委ねてしまえば、意識が飛びそうだ。
舌を軽く吸われる度に身体が小さく跳ね上がる。水揚げされてもがく魚みたいに喘いでるのに、上から押さえつけられて、俺の動きは封じ込められてる。
舌先から流れ込む煙草の苦味さえ、甘い刺激に変わってく。
苦しいぐらいの快感に揺蕩いながら、硬く閉じていた目をそっと開ければ、多田さんの瞳にはハッキリと俺が映り込んでた。
そこに浮かぶ艶っぽい光の美しさから、目が離せない。
うっとりと舌を絡ませれば、何度も軽く吸い上げられる。隠し切れないぐらいに熱を持った俺のものは、今にもはだけそうなバスタオル越しに多田さんのお腹のあたりではっきりと欲を主張してた。
でも俺はとっくに気づいてる。さっきから太腿に触れる多田さんの半身も、確かに反応してることに。
それが嬉しくて、このまま多田さんを気持ちよくしてあげたいと思った。
背中に回してた腕を離して、下肢に手を伸ばそうとしたその瞬間、強い力で手首を掴まれる。
「ん、ぅ……っ」
制止するように抑え込まれたまま、なおも唇は重ねられて、ぬめる舌先で舌の裏をくすぐられる。
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