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太陽の光にしおりをはさみました!
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太陽の光
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ドラゴンの玉子を見つめ考えた
本当にこのままでドラゴンは孵化出来るのだろうか?
「全く変化なし・・・」
「空、どうしたの?」
「楓、そうだ!楓なら知ってるよね?」
「何を?」
「本当にこのままでドラゴンは孵化するの?」
「無理かも」
「えっ、今更そんな事言うとか」
「実は俺にもわからないんだ」
「そうなんだ」
「何か特別な力が必要なのかも知れないしね」
「うん」
特別な力か
わからないや
「ねぇ、楓」
「何?」
「なんかすっごく不思議な夢を見た」
「夢?」
「リアルな夢」
「どんな?」
「俺がいた」
「えっ?」
「夢の中に俺がいた、そして奏もいた」
「この世界の?」
「違う、俺の世界の奏」
「それで?」
「もしかしたら俺達入れ替わったのかも知れない」
「入れ替わった?」
「何が原因かはわからないけど」
「でも夢でしょ?」
「そうだけど」
「でも空には不思議な力が備わっているし夢と決めつけるのもよくないかもね」
「でも、戻り方がわからないし」
「空は今でも戻りたい?」
「・・・・・・うん、ここにいるみんなは好きだよ、でも」
「わかった」
「ごめん」
「と言う事は同じ顔の空がもう一人いると言う事?」
「うん」
「成程ね」
「変な事言ってごめんね」
「ううん、そろそろ食事だよ」
「わかった」
楓は否定も肯定もしなかった
でも俺にはわかるんだ
俺達はお互いの居場所が違うと言う事
食事を済ませ、いつものように魔法の勉強をしていた
「ねぇ、凱」
「何だ?」
「音楽を聞かせてみて?」
「音楽?」
「玉子に」
「変化はないのか?」
「うん」
「やってみるか」
「お願い」
凱は不思議な音を奏でてくれた
でもやはり変化はない
「あのさ、凱」
「ん?」
「その音に釣られてみんな踊り出してる」
「やべっ!」
その時、凄い音がした
「何?」
「空はここにいろ、シールドを張れ」
「えっ?」
地面が揺れている
立っていられない
その場に座り込み、揺れが収まるのを待った
「奏!」
「今度は巨人を引き連れてお出ましだ」
「行こう」
「ああ」
城に攻め込まれたら厄介だ
何とか食い止めなければ
「駄目です、魔法が効きません」
「でかすぎだろ」
「奏、来たよ」
「ああ」
奏の魔法でもやっと1匹か
「やばいな」
「焼き払う」
「ああ」
楓の魔法は効果がありそうだけど敵の数が多すぎだ
「きりがないね」
「諦めるな、凱魔法を高めろ」
「わかった」
「それと城の防御を」
「オッケー」
俺は攻撃魔法は使えない
でも補助は出来る
兵士10人で1匹がやっとか
奏と楓は6匹倒したか
「そろそろ終わりか?」
「そう願いたいけど無理みたい」
「おいおい、マジかよ」
「多すぎる」
数で苦戦を強いられていた
でも負けるわけには行かない
絶対にだ
「何が起こってるんだろう」
立ち上がり、窓から外を見つめて驚いた
「何あれ!!」
見た事のない巨人がたくさんいた
その中で奏達は戦っていた
「どうしよう」
考えている暇はない
明らかに不利な状態なのはわかる
急いで城を出て奏達の所へ向かった
「奏!」
「何をしている!戻れ」
「俺も戦う」
「駄目だ、お前を死なせるわけには行かない」
「大丈夫」
「楓!」
「ごめん、油断した」
「凱、楓の手当てを」
「ああ」
奏一人では無理だ
敵はどんどん迫って来ていた
「クソッ!」
「奏、俺がやる」
「無理だ」
「やってみなきゃわからない」
「空」
玉子を握りしめると初めて見るワンドが現れた
「えっ?」
「それは・・・」
楓の言葉の意味は?
でも今は戦うしかない
不思議なワンドを持つと見た事のない光と炎が飛び出した
「うわっ!」
何?
勝手に敵を倒してる
「驚いたな」
「だね」
「今回は空に感謝だな」
そして敵は全滅した
国を護る為なんだ、悲しんではいけない
「あれ?」
ワンドが消えた
でもすごく疲れた
「空!」
「奏、やったね!」
「ああ、頑張ったな」
「うん」
もう立っていられないや
「空!」
「寝てるね」
「驚いた」
戦争はまだ続いている
これが現実なんだ
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