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小学6年生。3にしおりをはさみました!
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小学6年生。3
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1年生のよさこい踊りに、中学年のリレー。5年生の綱引きや2年生の玉入れと、次々と、競技が終わっていく。
みんなと一緒に、しっかり赤組の応援をしていると、後ろからぽんぽんっと肩を叩かれた。
「世那~」
「あっ、お姉ちゃん!」
振り返るとそこにいたのは、京香お姉ちゃんだった。
僕の言葉に、クラスの他の子たちの視線が一気にお姉ちゃんに注がれる。
「世那、お茶足りてる?今日ちょっと暑いから、もし無くなったら、あそこのテントにお母さんといるから、いつでも声かけてね」
お姉ちゃんが指差す方を見ると、お母さんがひらひらと手を振っていた。
それに僕も小さく返して、お姉ちゃんにありがとうって向き直ると、頭を撫でてくれた。
「じゃあ、世那頑張ってね」
ばいばいと、お姉ちゃんがテントの方へ戻っていく。
その後ろ姿を見て、周りは感嘆の声をあげた。
「世那の姉ちゃん、すっごい美人だよな~」
「すごく綺麗…」
「モデルさんみたい!」
えへへっ、そうでしょ~?
その言葉に、つい僕も嬉しくなって顔が赤くなる。
毎年、運動会や学習発表会と、学校行事には必ず来てくれるお姉ちゃんは、校内でも有名だった。
本当に綺麗で優しいから、みんなからはいつも羨ましがられていた。
僕もお姉ちゃんのこと大好き。
小さい頃は、よく構ってほしくて、いっぱい甘えちゃってた。
今はもう6年生でお兄さんだから、我慢しようって決めている。
……でもやっぱり、ちょっと寂しいんだけど。
「神無木くん、そろそろ時間だけど大丈夫?」
「あっ!ほんとだ。行ってくるね!」
隣の子に言われて、ハッと気がついた。
いよいよ僕の番がやってきたんだ。
コクコクと、お茶を飲んで準備万端。
よしっ頑張るぞっ!!
ドキドキしながら、早足で入場口に向かった。
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