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事ノ始マリにしおりをはさみました!
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事ノ始マリ
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病院の中は走ってはいけない。
わかっていても小走りになってしまった。
早く、鈴香の元へ...。
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ある病室の前につく。
13号室 【高木 鈴香様】
鈴香が移動した病室だ。
「失礼します」
静かにドアを開ける。
ベットの上で窓の外を眺めている彼女は、まさしく僕の彼女だった。
「鈴香...!!!」
「は...る!?きて...くれた..の?」
酷く驚いている鈴香だったが、僕も鈴香と同じくらい...いや、それ以上に驚いた。
「鈴香...声が...出るようになったの!?」
「うん...事故の...ショックで...」
今まで出なかった声が出るようになって、鈴香は嬉しそうだった。
優しく微笑むその姿を見て、僕は心の底から安心した。
「明日の朝までずっと、ここにいるから」
「ありがとう...はるくん...っ」
その日は一緒に昼寝をしたり、ちょっとずつお喋りしたり、色々なことをした。
鈴香が生きている、そう実感出来た。
すごく幸せだったんだ。
でも神様は残酷で。
彼女はまさに、“悲劇の少女”だった。
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