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18歳以上ですか?
うちの兄貴はにしおりをはさみました!
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- しおりがはさまれています
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うちの兄貴は
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カチ…カチ…カチ…
風「……………」
カチ…カチ…カチ…
雷「……………」
蒼「……………」
カチ…カチ…カチ…
風「…………あー、もう無理!疲れた!腹減った!
綾瑠が足りねぇ!綾瑠と綾瑠の飯が食いてぇ!」
風翔は座っていたソファに、ぼふっと書類を持ったまま倒れ込む。すると、雷翔の呆れた声が聞こえてきた
雷「風翔、うるさいですよ。先程から口を開けば
腹が減っただの疲れただの何回目ですか」
風「うるさいも何回目も何も、無理なもんは無理!
さっきから時計の音しか聞こえやしねぇ!
綾瑠の声が聴きてぇよー……」
雷翔ははぁ、と溜息をつき、目を通した書類をトントンと整えた
蒼「まぁまぁ、仕方が無いよ。細かい事が嫌いな
風翔にとっては面倒な事だろうしー、それにもーすぐ
お昼ご飯の時間だしねー。はい、書類ちょーだい」
雷翔は書類を手渡し、グッと伸びをした
雷「ふぅ…仕方ありませんね……」
風「兄貴ぃ〜…」
雷「あとその1山で勘弁してあげます」
雷翔が指差す方向に目を向けると、そこには厚さ30cm程の紙の山があった
風「………全然勘弁してねぇじゃねぇか!
これの何処が勘弁してんだよ!」
雷「ほぉう……蒼」
蒼「はぁーい。えーっと、契約書と経営書などなど
今手分けいてやっている書類は、普段雷翔1人で
目を通して片付けてるんだよねー」
雷「毎回毎回1人で片付けている私にとっては
これでも精一杯善処したつもりなんですけどねぇ……」
風「ら、雷翔…?」
蒼「あー、でも束ねるのは僕達兄弟の仕事だからね」
雷「分かっていますよ。…ねぇ、風翔」
雷翔の呼びかける声は黒く、風翔は思わず肩をびくつかせた
風「はい…」
雷「その1山で勘弁してあげます。…やりますよね?」
風「……はい」
風翔の返事を聞いた雷翔は、黒い笑みを引っ込めいつもの笑顔を見せた
雷「そうですか。ありがとうございます」
風翔はその変わりようを改めて見て、やっぱうちの兄貴は怖いと改めて思ったのだった
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