アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
1-14にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
1-14
-
俺は雪也の心を傷つけてしまった。
「やっぱだめだなぁ俺は」
ピンポーンとチャイムが鳴る。
俺はこれが雪也だと信じてドアを開ける…
だか、そこにいたのは前に見たことある男だった。
「あ、あんたダンボールおいてった奴!」
「あの…この前は大変失礼致しました…私は池淵と申します」
「何しに来たんですか?またに何か押し付けにでも?」
「いえ、違うんです。この前は時間がなくてお伝えできなかったことをお伝えしなければと思いまして」
「伝えなかったこと?」
「はい、例のアンドロイドの正しい扱い方と言えばいいのでしょうか…」
「扱い方?」
「恋愛体験型アンドロイドという名の通り彼らは皆、本能的に恋することを欲してしまうのです。」
「恋…」
「それは、身近にいる人なら特に。彼らは性別は問いませんから。」
「つまり、あんたは雪也が俺に恋をするって言いたんですか?」
「他に接する人間が居なかったのならその可能性は高いかと…」
俺は雪也と出会ってからの行動を振り返る…
恋だなんて…そんな振る舞いあっただろうか…
「そこで、もしあなたに恋をしたならば気をつけてもらわなければならないことがあるんです」
「気をつける?どういうことですか?」
「彼らは恋をした相手に裏切られたら深く心を傷つけられ、それはバグとなって表れ、少しずつ壊れていってしまうんです。」
「そんな脆いもんなんですか?アンドロイドって」
「まだ、彼らは完成品ではありません。特に人間と同じような不自然のない行動や反応に関しては」
「それってつまり…心?」
「大まかにはそうですね。なので、色々と不具合が生じてしまうんですよ…」
「ふぅん……」
「ところで彼が居ないようですが…」
「家出……かな」
「何か傷つけるようなこと言ったんですか?」
「言ったというか…したというか…」
急に池淵の顔が青ざめる。
「はやく…探さないと…彼はどこ行ったかとかわからないんですか?!」
「なんでそんな焦って…」
「彼らが自ら好きな人から離れるということは、本能の否定。つまり、死を意味するんです!」
恐らく、彼の言葉は真実なんだろう。
「富谷さん?!」
俺の体は自然に走り出していた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 33