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Next.夜 8にしおりをはさみました!
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Next.夜 8
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「.....本当に、スターになっちゃったんだな」
成長した彼の姿。
大人びた目元に、蠱惑的な表情。
きっと背も高くなっているのだろう。
思い出の中の雪華先輩の面影はあれど別人のようだ。
次のページをめくると新しい映画の宣伝が載っていた。
よくポスターなどで見かける女優を
後ろから抱きしめている写真。
「...........はは。」
住む世界が違いすぎて、
悲しいとかそんなものすら感じない。
そっと雑誌を閉じて棚に戻す。
本当に、俺のことなんか忘れてくれてればよかったのに。
帰国の知らせの絵葉書は、一度見たきり。
職場の机の奥にしまいこんで、
2度と日の目は見ないことだろう。
先輩は会いに来るだろうか?
そしたらなんて言おう。
何も言えない。
大人気で忙しくて忙しすぎて、
会いに来る暇なんか作れなければいいな。
そんな小狡いことを思ったきり
考えないようにした。
それでも心には引っかかっていて、
俺は多分ヤケを起こしている。
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