アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
彼の日常 2にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
彼の日常 2
-
電車がホームに入ってきた。
時間が時間なだけに結構混んでいる。
この電車には自分と同じような疲れたおっさん達がぎゅうぎゅうに詰まっているのかと思うとため息が出て仕方がない。
電車になんとか乗り込むと扉が閉まり電車は動き出す。
窓の外をぼんやり眺めていたが、カーブで揺れて危ないので座席の前のつり革に掴まるべく移動した。
座席には50代くらいのスーツ姿のおっさんが目を閉じて座っていた。
おっさんの頭部を見ていても仕方ないので
袖野は窓の方に目をやる。
車両の真ん中ほどにいるので
景色はまともには見えないのだが。
「....ん?」
扉の付近に見知った顔が見え
袖野は細い目をさらに細めた。
スーツをだらしなく着こなし、茶色い髪は寝癖でボサボサでぼけっと口を半開きにして
窓の外を眺めているその横顔は紛れもなく、
ミナミであった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
38 / 194