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一面にしおりをはさみました!
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一面
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凄く、嬉しかった。
そう言えば、隼斗を突き放す言葉は散々吐いてきたが、助けるような言葉を口にしたのは、初めてだった。
外の空気とは、不思議だ。
家にいる時は、嫌で仕方がなかった愛撫が、案外マシに思える。
隼斗に抱きしめられた腕を、悠斗はすぐには振り払わなかった。
どうしてかは、よくわからない。
いや、それよりも…………………なんか今日の自分は、変だと思う。
「は、隼斗…………………苦し………………」
「ん………………ごめ………………でも、もう少し」
隼斗もまた、今日は家にいる時より、恐くない。
穏やかに見える。
だからか?
隼斗の『もう少し』に、流される自分がいるのは。
「…………………悠斗…………………」
隼斗は、悠斗を抱きしめ、呟く様に名前を口にした。
「キス…………………していい?」
「…………………へ………………」
また?
悠斗は戸惑いながら、顔を上げる。
そして、案の定、見上げた時には隼斗の唇は、もうそこにある。
「っん……………っ……」
瞬く間に、隼斗の舌が悠斗を包み込む。
いいもなにも、結局毎回、有無も言わさず状態。
ラブラブカップルならまだしも、二人は兄弟。
普通なら、有り得ない。
「隼………………っ……んぁっ……な…………長い………っ」
今日、最長にねちっこいキス。
悠斗は人の目も気になって、離れようとするが、隼斗の手で首筋を押さえられ、逃げられない。
「悠斗……………………好き…………………」
「あ…………んっ………わ、わかっ…………た………ぁ」
「……………………好きだ………………」
背中を滑る隼斗の腕が、より悠斗を締め付ける。
好き。
唇からエロい舌を覗かせ、自分の舌に絡みつく隼斗の表情は、相変わらず綺麗なまま。
好き。
隼斗の戯れ言だと、適当にあしらってきたけど、数を重ねると、やけに頭に残ってる。
好き。
好きって、何。
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