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食堂イベントは必須!④にしおりをはさみました!
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食堂イベントは必須!④
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Ver...会長 (一条 翔 イチジョウ カケル)
「は、ァ...ッ」
唇を離した瞬間、崩れ落ちるように倒れる耀。
倒れていく先には黒いフードを被った、少し小柄な男。
「祐ちゃん...っ!?」
ドサッ、
黒いフード男が下、耀が上。重なるようにして地面に倒れた。
『いってぇ......』
上に乗っかった耀を払い落とすように顔を顰めながら立ち上がった男に、
「ッ......。」
俺は、言葉を発しなかった。
...いや、言葉が出なかった。という表現の方があってるかもしれない。
俺だけじゃない、さっきまで騒がしかった食堂の生徒、それに他の生徒会のメンバーでさえ、ぐっと息を飲んだ。
......この、美少年に。
いや、違う。何故か、美少年、というもの1つにコイツを括るのは間違ってる気がする。
それほど、この少年は美しかった。
きめ細やかな白い肌、唇は薄いピンク色でぷるぷると艶やかに光っている、くっきり二重の大きな黒目は今は状況が掴めていないのか、困惑気味に震えている。
そこにいるだけで絵になるような幻想的な美に、天井の美しいシャンデリアも、大理石でできた白い床も、壁に飾られた有名な画家の絵も、どれもかすれて見えた。
『ッ、あ!!フード...ッ!?』
誰もかれもが自分の顔をみて驚き無言で見つめる状況に不信感を感じた彼は、自分の顔をさわり、ようやくフードをかぶっていない事に気づいたようだった。
俺らがやっと我に帰り口を開けたのは、彼が床に落ちたフードを拾って、食堂を走って飛び出した後だった。
「なんやの、あの子...。あんな綺麗な子、初めて見たわ。」
「......」
会計の遼(リョウ)は、呆然とつぶやき、
書記の昴(スバル)は、無言で出口の方を見つめていた。
そして、俺もようやく口を開き、呟く。
「名前...聞きそびれた...。」
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