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第二十七話にしおりをはさみました!
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第二十七話
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〈数年前〉
郁)「あ?金出せよ」
???)「も、持ってません…」
郁)「んだと?俺昨日言ったよなぁ?」
???)「も、もう許してください…」
郁)「じゃあ殴らせろ」
この時はグレていた家の事、友人、学校
俺は何もかもに諦めていた
???)「おい、辞めろ」
初めて会ったそいつは俺の拳を簡単に止めやがった
そんな奴は初めてだった尚更イラついた俺はこいつに喧嘩を売った
結果は惨敗
???)「君、もう大丈夫だよ」
カツアゲされていた男子は感謝しながら戻っていた
???)「おーい」
郁)「…」
???)「おーい」
郁)「…」
???)「おーい」
郁)「うるせぇな!地味に触んな!」
俺は腕を払って教室に戻った
なんなんだよあいつ…
腹いせにちょっと痛い目に合えばいいと思った
これが間違いだったんだ
俺が流した嘘の噂はヤリマンとかビッチとかホモとだった
すぐに消えると思ったしほっといておいたら次第に大きくなっていて
会うたび会うたびイカ臭かった
それでも…
???)「あ、君っ!もうカツアゲはしてないね!?」
郁)「うるせえな…してねぇよ」
???)「うんっいい子だ!」
頭を撫でようとしたのか手を伸ばしたが苦しそうな顔をして
引っ込めたどうしたのかと聞いても「なんでもない」しか返ってこない
郁)「…お前名前は…」
俺は最後に賭けをしてみたくなった
久しぶりに人を助けたくなった
???)「犬神 韵だよ権堂 郁弥君」
郁)「なんで…俺の名前…」
韵)「え?あ…前に名前を覚えようと思って一生懸命覚えてたかな?」
郁)「あ、そう」
韵)「…興味なさそうだね…」
郁)「聞いたが…すまん興味ねぇわ」
韵)「酷いな~」
顔を初めて見たいや、見たけど見て見ぬふりしたんだ
それぐらい痛々しく顔に残っていた
郁)「俺がお前を守るから」
韵)「…ありがとう」
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