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馴れ初め 9にしおりをはさみました!
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馴れ初め 9
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クァナはヒュウのキスを嫌だと思うどころか、むしろ気持ちいいと感じていた。
ただ、それは単にヒュウが上手だからだと考えていた。
気分は分かった。しかし、気持ちは分かっていなかった。
ヒュウはクァナを求める。
クァナはそれを受け入れはするが、自らヒュウを求めることはしなかった。
ある時、ヒュウがクァナの額にキスをした。
唇にされるのとは違う感覚にクァナは戸惑った。
頬にキスされ、瞼にキスされ、クァナは不思議そうにヒュウを見上げた。
「どした?」
「なんで?」
「何が?」
「口付けされる場所が違うだけなのに、同じヒュウの唇なのに、…なんか違って…」
「嫌だったか?」
クァナの表情を確かめるように瞳を覗き込むヒュウ。
心配そうな彼にクァナは、ううんと首を横に振った。
「嫌じゃないよ」
「じゃ、他も試してみる?」
「他?」
「そ。耳とか、首とか、色んなとこ」
クァナがぽっと赤面した。
自分だってしたことがある。
それは婚ぐ時に相手にしてきたことだ。
だから、俯いたクァナは返事ができない。
「無理強いはしないぜ」
「…恥ずかしい…」
クァナの反応が初々しくて可愛く思える。
ヒュウは小さく笑うと「少しだけ試してみるか?」と聞いた。
クァナは迷った。
興味はある。
でも、されたことは無い。したことはあっても。
だから予測がつかなくて決められない。
逡巡しているとヒュウがクァナの頬にそっと触れた。
「じゃ、体に口付けはしない。触っていいか?-触れるだけだ」
「…うん」
ヒュウはクァナの唇にキスを落とすと上衣の下に手を滑り込ませた。
ぴくんとクァナの体が震える。
「嫌だったら言えよ?」
「嫌じゃ…ない」
キスを続けながらヒュウはクァナの素肌に指を滑らせた。
そっと、時になぞるように、時に円を描くように、少しだけ爪を立ててみたり、緩急付けて、いたる所に…。
「くすぐったいよ、ヒュウ」
「何も感じないよりいい。くすぐったいってことは、いつかそこで気持ち良くなれるんだから」
「そうなの?」
「試してみるか?」
「どうやって?」
「くすぐったく感じたとこに口付けてみれば分かるよ」
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