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2にしおりをはさみました!
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彼、神澤圭(かんざわけい)という人物と、未玖が知り合いになったのは、一年前の冬の日だった。場所は、今自分がいるこの公園。時刻は夜十時くらいだったと思う。
その時実玖は近くのコンビニで買い物をしていたのだが、ヤクザが喧嘩をしていると聞いて、見に行こうなどと考えたのは、ちょっとした好奇心だった。
高校時代漫画などを読み、そんな世界に憧れはしたが、実際に道を踏み外すことはないまま大学生となり、持ち前の人懐っこさと、あえてチャラそうに見せた外見で、遊び相手に困ることもなく、後腐れのないセックスを奔放に楽しむような生活を送っていた。
そんな自分に満足していたはずの未玖が、何故わざわざヤクザの喧嘩を見に行ったのかと問われれば、理由はうまく言えないけれど、自分とは違う世界に住む人たちを見てみたかったのかもしれない。
予想外だったのは、そこで見かけた一回り以上年上のヤクザに一目で心奪われたことだ。
公園の周りに集まった野次馬たちの殆ど全てが、彼に目を奪われていたのではないだろうか?
それほどに、彼の容姿は周囲から浮いていた。後に、彼がヤクザの若頭だと知った時も、そんな気はしていたから驚きもしなかった。
「俺は、全部って言ったはずだが」
昔のことを思い出しながら、未玖が寒さに震えていると、容赦のない命令が圭の口から放たれる。
彼の周りを固める舎弟の無言の圧力に抵抗できる強さもないから、未玖はゆっくりボクサーパンツを脱いでとうとう全裸になった。
こんな時間だが、人が通れば通報されるに違いない。
それだけ彼を怒らせた自分が悪いのは分からなくもないが、それにしてもやりすぎだろうと思わずにはいられなかった。
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