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、にしおりをはさみました!
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「嫌、じゃない…?その、こんな…我儘…」
「何で?むしろ俺は昴流が俺を独占したいって思ってくれてることが嬉しいよ。もっと縛って良いよ。物理的にする?監禁も昴流なら許してあげる」
「え、ぶ、物理的…?かんきん…??」
俺が考えていた以上のことが涼の口から出てくる。物理的に縛るって、やっぱ縄だよな?そんで監禁?
流石にしない。と言うか思い付きもしなかった。まぁ、つまりはそこまでしたって涼は俺の、この重たい気持ちを受け入れるって言いたいんだろう。
「それにさ、良いんだよ。穏便に解決しようと思って愛想振り向いてるだけなんだから。どうせ話しかけてきた奴らと俺が、個人的な関係になることもそれ以降会うこともない。正直"どうでも良い"。そもそも眼中にない人間と、可愛いお嫁さん。天秤にかけるまでもない」
涼の言い方が少し冷たく感じたけれど、それに安心もする。きっと人に無関心な涼のカテゴリーでは、『どうでも良い』枠にいる人が大半を占めてるんだろう。
…でも、自分で言ったことだけれどやっぱり涼の行動を制限するのはしたくない。涼がどれだけ俺のこと好きでいてくれてるのか分かったから、俺はそれだけで良い。
「やっぱり、大丈夫」
「え、良いのに別に。優しい子だなぁ昴流は。俺なんか昴流悲しませる奴全員殺してやりたい位なのに」
「え、そ、それは駄目じゃん…」
殺すって。怖いこと言うな。そんなことしたら捕まるのお前じゃねぇか。何言ってんだこの人は。そう思うくらい俺のこと大事に思ってくれてる…ってことだよな??そう思っていたい。
「不安はなくなった?」
「…ん」
「ふふ、かぁわい」
俺を抱き締めながら涼がそう問うてきて、俺はそれにこくんと頷く。
涼の温もりとか、涼の匂いに包まれてるこの感覚とか、本当に俺だけしか知らないんだと思うと気持ちが軽くなった。
すぐに不安になって、けれど涼の言葉ですぐに解決して。
涼の言葉は不思議だ。決して俺のご機嫌とりの言葉なんかじゃないのに、全部涼の本心なのに、俺が求めていた理想の答えのようにすっと胸に入っていく。それだけで幸せな気持ちになれる、俺だけの魔法の言葉?
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