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おみやげ →side unoにしおりをはさみました!
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おみやげ →side uno
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帰り際に久亀から、お土産だと大きな箱を渡されたのだが、これが世にいう、あの名高い玉手箱なのか!?
ボロいアパートに帰りつき、お土産とやらを座卓の上に置いてかれこれ20分ほどオレは悩みまくっている。
不用意に開いて、煙がでてきてじいさんになっているとか、絶対にイヤなんだが。
ドゥドォーン、ドゥーンン
ライオンキングのテーマの着信音が、スマホから鳴り出して仕方なく手にとる。
「ダレ?」
『マルヤマっす。なんで、ウノ今日こねえんすかー』
「うるせえ。デートだ。明日のよるは行くから、黙れ。これから玉手箱開くんで忙しいんだよ、 切るぞ」
玉手箱は紙製でうっすらと煙のようなものも漂っている。
やはり、アレか。
久亀は、乙姫さんなのかもしれん。
スマホの受話を切って、近くにおくと紙の蓋をエイっと開く。
フワフワと白い蒸気が漂い、甘い匂いにつつまれる。
ギッシリ入れられたドライアイスの中に、可愛らしい生クリームにデコレートされたショートケーキが詰まっている。
「ヤバイ、あの人は神か!!神なのか!」
憧れつつも自分で買うことなど出来なかった、いちごのショートケーキが陳列している。
1個ではなく5つも入っている。
オレは皿とフォークを持ってくると2つ取り出して、そっと鎮座させる。
そして、ありがたい玉手箱を冷蔵庫に押し込む。
なんて、可愛らしい生クリームでできた繊細な飾りだろうか。
「いただきます!」
しっかり目の前のケーキに深々と頭をさげて、フォークを差し込んだ。
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