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堕ちたらもう、戻れないにしおりをはさみました!
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堕ちたらもう、戻れない
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「ん…っ、はぁ、ぁ…っ、」
「…っ、ん…っ」
────何故俺は今男に抱かれているのだろうか。
働かない脳の片隅でふと思った。
だが今はそんな事どうでもいいんだ。
もっとこの快楽が欲しい。
あれは30分前だっただろうか。
吸い込まれるようにしてベッドへ
なだれ込んだ俺は、一瞬と言っていいほどの
間に彼によって服が無い状態になった。
彼の男らしい手で素肌に触れられた場所が
次第に熱を持つ。
────こんな行為、ダメだ。
そう思ったのは服が無くなった直後だけで。
言葉を遮るようにして口付けられた俺は
もう、どうでもよくなった。
彼の愛撫によってグズグズに開かれた
俺は今、彼の上で腰を振る。
きもちいい、もっと…
俺は媚薬を飲まされたくらいに
快楽だけを求めているのだ。
「やっ…、おっ、きい…です…っ」
「…気持ちいいんだろ?ほらっ、」
「んあぁ…っ、」
彼のモノで奥を突かれた俺はびゅっ、と
勢いよく精を出し、目の前の彼へ倒れた。
出したことで次第に
クリアになる視界、…脳内。
────俺は…何をやってるんだ…?
「やだ…っ!!何で俺こんなっ!!離してくださいっ!!!」
「っ、…!やめろ、暴れるんじゃねぇ!!」
「気持ち悪い…やだっ、抜いて下さい!」
どうして俺は今までこんな男に
だらしない姿を晒して、喘いで、満足して…
そう思うと吐き気がする。
幻であって欲しい、夢なら早く醒めたい。
暴れ続けて落ち着かない俺に
彼は痺れを切らしたらしい。
俺の両手を彼の大きな片手でぐっ、と
捕まれた。
やはり彼の力には敵わない。
そしてそのまま俺はこの状況には
似つかないような、優しい香りのする
シーツへ背中を押し付けられる。
一瞬の隙だった。
何が起こったのだろう、そう考えた時には
もう遅かった。
状況を飲み込もうとグルグル頭を巡らせる
俺を見て、片方の口角を上げた彼。
怪しい笑みを浮かべて俺に深く
口付けてきた。
咄嗟に俺は彼の服を掴んで抵抗を試みた、
けれど。
「ふぅ…んっ、はぅ…っ、はっ、んん…っ」
俺はもうただ喘ぐことしかできなかった。
口内を貪るように回る彼の舌からは
快楽しか感じない。
息継ぎで唇を離すのも勿体無いと
思うくらいに、身体は彼を求めていた。
────気持ちいい、もっと…欲しい…よ
口付けで酸素が回らず蕩けた頭にはもう、
理性という言葉は存在しない。
このまま彼と朽ち果ててしまおうか。
そしたら…快楽の波に身を任せればいい
だけのことなんだから。
そんな俺を見て彼はこう耳元で
囁いてくれたでしょ?
「明日の事は、考えなくていい」って。
俺たちのこの部屋を避けるように
朝日が昇る、そうなればいいのに。
そんなことを思いながら俺は、
彼の首へと腕を回した。
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