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君だけのにしおりをはさみました!
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君だけの
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その日以来、友さんには内緒で、何度かレオさんと会って
いる。
今日はファミレスで、レオさんと食事中をしながら。
海外で知り合ったこと。
そこに居た時の友さんのこと。
友さんの夢のこと。
レオさんから聞く話は、僕の知らないことばかりだった。
「将来の夢なんて、聞いたことありませんでした。海外に居た時のことも。」
レオさんは、ふふん、と鼻で笑い、
「大和くんたちは、お互いに何も話してへんねんな。いつも、何の話してるん?」
「何って・・・日常あったこととか・・」
「他は?」
「後は・・・・・・・。」
「他は特にないんか〜。はぁ。何か恋人っていうより、年の離れた兄ちゃんみたいやな。ただそこに身体の関係があるだけやん。」
そうハッキリと言われるとグサリとくる。
「不満そうな顔やなぁ〜?」
ニヤニヤと笑いかけてくる。
しかし、その顔が一転、真剣なものになった。
「でも、大事なモンはちゃんと捕まえとかんとあかんで。そうじゃないと、簡単に失ってしまうよ。」
「・・・はい。」
レオさんが何のことを言ってるのかは分からない。
しかし最近の友さんはどこかよそよそしく、何かに
悩んでる様子だ。
つまり、僕がしっかりしていないと、友さんがどっか
行っちゃうってことかな?
友さんの、僕への想いは信じている。
でも、何を聞いても友さんは答えてくれない。
僕は、どうすれば・・・?
「家、行こか。」
俯いている顔を上げると、感情の読めない顔でレオさんが
こちらを見つめていた。
「家・・・?どうして・・?誰の・・?」
「友の家。鍵、持ってるんやろ?」
「持ってますけど・・友さんの許可がないと・・」
「・・友にはもう連絡してるねん。俺らが帰った後に、戻って来るって言うてた。」
「あ、そうなんですか。それじゃあ行きましょうか。」
「そうですねぇ〜。」
僕はなんの疑いも持たず、友さんの部屋へ連れて帰った。
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