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革命の、とある一日 諒太sideにしおりをはさみました!
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革命の、とある一日 諒太side
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「いらっしゃ・・・お、レオじゃん。仕事は終わったのか?」
今日ものんびりグラスを磨く。
一昨日まで海外旅行に行っていて、今日から久々に出勤だ。
久しぶりの仕事に精がでる。
開店間も無くやってきたのは、友達で常連のレオだった。
「りょ・・・・諒太ーーーーーッッッ!!!!!」
いつもうるさい奴だけど、今日は更にうるさい。
俺の名前を叫んだかと思うと、抱きついてきた。
「おい、やめろって、何だよ。」
顔面をグイッと押すと、涙目でレオはこちらを見上げる。
「やっと・・・!やっと帰ってきてくれた・・・!諒太が、諒太が・・・!!」
コイツ、どうしたんだ?
「何だよ大袈裟だな〜。てか俺がいない間、店に出てくれてたんだってな。マスターから聞いたよ。ありがとな、レオ。」
「いいねん、いいねん!戻って来てさえくれればそれで・・・!」
「そ、そうなのか・・・?」
何か変なヤローだなと思いつつも、仕事をこなしていく。
1時間ほどすると、ぼちぼち客もはいって、そこそこの賑わいだ。
そこでようやく、俺は先ほどのレオの言葉の意味を知った。
「・・・チクショー、何だってんだ。バイトだぜ、バイト!そんなことする必要ねぇ、つってんのに・・!何なんだよ、大和のやつ!クソッ・・あ〜、好きだ、大和好きだ〜〜!!」
目の前では泥酔状態の友がいる。
「お前・・・・・俺がいない間も毎日この調子だったのか。」
最悪だ。
マスターは何も言ってなかったが、たぶん客と喧嘩とかしてるだろうな。
友は大和くんのことに関しては、結構我慢してるからな。
いつもは横暴な奴だけど、大和くんに関しては本人の意思を尊重してるようだ。
その分我慢しないといけないので、酒を呑んだ時に爆発する。
まぁ、口も悪いし、喧嘩っ早いしな・・・・。
「うるせぇよ、ボケ諒太・・。」
ホント、口が悪い・・・。
「心配ならそう言えばいいじゃねぇか。」
「ダメだ。大和のやりたい事を尊重したい。」
「思っきりダメだっつー態度とっといて。何が尊重だよ。」
「し、仕方ねぇだろーがっ。」
コイツも何やかんやで不器用だ。
「はいはい。終わったことは仕方ねぇしな。バイト終わった時には、ちゃんと労ってやりなよ。」
「・・・そう、だな。」
珍しくシュンとしおらしい。
「諒太!諒太がおらん間、俺、むっちゃ大変やったんやで!?友がめちゃワガママ言うし、店で喧嘩して・・・!」
「うるせぇな!黙れよレオ!!」
「ひぃっ!怖い!諒太、助けて!」
カウンターで、ガチャガチャと騒ぎ始めた。
常連とはいえ、さすがにこれは他のお客さんに迷惑だ。
「お前ら・・・・静かにしねぇとつまみ出すぞ。」
「「ハイ・・・」」
たちまちシュンと沈む2人に笑いがこみ上げてくる。
不器用だけど、素直な奴ら。
旅行先で買ってきたワインをグラスにつぐ。
「ほら。不在にしてたお詫びだよ。2人とも、お疲れさん。」
「諒太ぁ!」
「・・・サンキュ。」
人懐っこいレオと捻くれた友。
2人とも、まるで俺の弟だ。
とっても・・・手がかかる。
しかし、今日もとっても革命らしい一日だ。
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