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お誕生日、おめでとうにしおりをはさみました!
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お誕生日、おめでとう
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「え・・・」
友さんは、目を大きく見開いて固まった。
僕は隠しておいたプレゼントを友さんに差し出す。
「え・・あ・・これ・・・・」
「安物だけど・・・貰ってくれると嬉しいです。」
友さんは壊れ物でも扱うように、そぉっとプレゼントを
受け取ってくれた。
「ありがと・・・大和・・・。」
友さんはじっとプレゼントを見ている。
「・・・・・・」
「・・・・・」
まだ、見ている。
「・・・・開けないの?」
「あっ!そ、そっか!」
もしかして・・・
「・・・友さん、誕生日プレゼント貰ったの初めて?」
友さんはプレゼントを見ながら、フッと笑った。
「・・うん。そうなんだよ。親からは貰ったことなかったから・・・。恋人がいても、誕生日はいつも独りで過ごしてた・・・。」
いつも強くてカッコイイ友さんが、とても儚く見えた。
「!大和・・?」
僕は友さんの頭をギュッと抱きしめた。
そしてその顔を覗き込んだ。
「ぼ、僕が!僕が友さんのこと一生大事にするからね!寂しくないよ!ずっと、死ぬまでずっと、誕生日お祝いするからね!」
何だか自分でも何を言ってんのかよくわからない。
でも、友さんを安心させてあげたい。
それだけだった。
「うん・・・ありがとな、大和・・。ホント、大好きだわ。」
「ぼ、僕もです!」
「ふはっ。デケェ声・・・。」
友さんを抱きしめる僕の腕に、濡れた感覚がしていた。
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