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家族 賢人sideにしおりをはさみました!
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家族 賢人side
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「おい、そこの刈り上げボーイ。」
声をかけると、身体をビクッと跳ねさせた。
「あ、ご、ごめんなさいっ。」
少年は青白く、その白さが引き立てるのか、
子どものくせにクマがある。
「何がごめんだよ。こっちこそ急に声かけて悪かったな。」
おれがそういうと、
「へ……。」
と、心底驚いた顔をする。
「なんだよ。」
「い、いえ、なんでもありません。」
「ぶはっ!お前何その敬語!ガキなのに、ブハッ!」
年齢に見合わない敬語に思わず笑う。
「おかしいですか?……叔父さん。」
「は……?叔父さ…え?お前、まさか、友なのか?」
「はい、友です。叔父さん、ご無沙汰しています。」
まさか、こいつが友とは…。
兄貴に子どもができて、名前ぐらいは知っていた。
自由を知らなさそうな子ども。
幼稚園ぐらいだろうか?
こんな敬語を使えるのは、あんな酷いクマがあるのは、
義姉さんの教育の賜物なんだろうか。
俺はジャリっと、歩みを進める。
ぽん、とその柔らかな髪に触れる。
こんなこと、されたことないのだろう。
驚いた顔をしてすぐ、嬉しそうにはにかんだ。
「これ、嬉しいです……。」
あぁ…、友。
お前をこのまま、この家に染めさせやしないよ。
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