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兄弟 賢人sideにしおりをはさみました!
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兄弟 賢人side
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子供の時、俺と兄さんは、
両親の虐待ともいえる躾に従属していた。
しなければ、生きていけなかった。
俺たちに自由は無い。
睡眠時間も含め、全てが管理されていた。
質問すら許されない。
もし質問なんてすれば、仕置き部屋から出られない。
でも、俺は本当にアホな子どもだったからー、
「にいちゃん、これ見て。」
夜中、親に黙って兄貴の部屋に行った。
それも、許されないことだった。
「おま……!ほら、入れ、早く!」
俺が部屋の扉を開けてヘラヘラしていたら、
兄貴は慌てて俺を部屋の中に引き入れる。
「お互いの部屋に行っちゃダメだって分かってるだろ?」
「うん、知ってる。でも別に仕置きでもいい。」
はぁ〜、っと兄貴はため息をつく。
「お前は……ホントに自由だよ。で?何しに来たんだ?」
俺はガサガサとリュックの中から、あの魅惑の一品を取り出した。
「ポテチだぜ。」
「おま……!」
兄さんは、驚きながらも喜びをかくせない様子だ。
俺たちはおやつを食べたことがない。
間食にはサプリメントを摂取するからだ。
だから、こんなジャンキーなものは初めてだ。
「賢、どこでコレを?」
「幼稚園の友達から買った。」
「すごい友達だなぁ!」
「食べてみよう。」
「え、で、でも、身体に悪いみたいだよ?」
「友達は毎日食べてるって言ってたけど、元気だよ。」
「ま、毎日!すごいな、その友達!」
2人で興奮しながら開封する。
それぞれ一枚ずつ取り出した。
「どんな味かな、賢人。」
「さぁ…。でもきっと美味しいよ!」
「そうだね。」
2人で、ぱり、と齧った。
「「美味しい!」」
そこからは貪るようにポテチを食べた。
だから、夢中になりすぎて、気付かなかった。
「お前たち、何をしている。」
親父が部屋に来てたなんて。
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