アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
兄弟 賢人sideにしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
兄弟 賢人side
-
「……あの後からだよね、兄さんが従属してると見せかけて、俺のこと自由にしてくれた。」
「……お前には、自由が似合う。」
「兄さんは?いつも損ばっかりじゃん。義姉さんとの結婚だって親のためだし、子どもたちだって守ってるのに嫌われてるし、友だって逃がしてやったのに……兄さんのこと恨んでる。」
「……いいんだ。友には辛い思いを沢山させた。俺を恨むことは、筋違いじゃないよ。」
「でも…っ、俺は納得いかない!兄さんは、こんなに優しい人なのに…!俺は、俺は…っ」
ふわりと頭を撫でられる。
「お前は、変わらないな。」
顔を上げると、子どもの頃から変わらない優しい兄の顔。
「兄さんも、変わらないよ……いつでも、優しい…」
「お前のおかげで子どもたちは、精神を破綻せずにすんだ。ありがとう。」
「それも、兄さんが指示したからだろ。俺の力じゃないよ。」
「俺1人だったら無理だった。お前がいてくれたからだ。……さ、こんな話はやめよう。食べるだろ?」
「ま、まさか……また?」
兄貴は重厚な引き出しに似合わないものをとりだした。
「やっぱ、美味しいなぁ……ポテチ。」
ぱり、ぱり、と齧る。
こういう所、天然なんだよな……。
でも、俺の自慢の兄貴。
そんな兄貴が好きだった。
恋を、していたのかもしれない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
276 / 293