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しつけ教室にしおりをはさみました!
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しつけ教室
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急接近した時は焦ったけど、その後はいつも通りだった。
良かった。
気持ち悪いと思われたら嫌だもんな。
ーー“大和くん、ヘンだよ。“
ハッとした。
聞こえない、聞こえない。
何も聞こえない。
僕は急いで家路に着いた。
次のしつけ教室の日、今日は最終日だ。
教えてもらったことは家でも復習してたので、だいぶん
扱いやすい犬に成長していた。
どうしても「フセ」ができなくて、苦労していた。
でも、こないだ家で初成功したので、今日、突然やって
白鷺さんを驚かせてやろうと目論んでいた。
「・・で、フセはできねーんだったな」
「できます。」
「あれ?そうなの?」
「はいっ。見てて下さいっ。」
「竜巻、フセ!」
ぱしゅ、と床に伏せた竜巻。
「わー!やったー!よしよし、竜巻!
ね、できたでしょ!?」
興奮していた僕は、笑いながら白鷺さんに話しかけた。
すると彼は、目を見開いてこちらを見ていた。
僕はハッとした。
しまった、顔!
「すみません、騒がしくして。」
すぐに顔を伏せて、いつもの表情を作る。
「あ、いや、あの、良かったな!
上手にしつけできてるよ、頑張ったな。」
ぽむ、と頭に手を置かれる。
手を置いた所から、体全体にじわりと熱が広がるようだ。
なんだ、これ、ちょっと怖い。
どうしてしまったのか、自分は。
しっかりしないと。
「ありがとうございました。」
狼狽ている間に今日のレッスンが終了した。
いつものように、帰る用意をしていたら……
「おい、大和。送ってやるよ。」
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