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噛み合わない気持ちにしおりをはさみました!
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噛み合わない気持ち
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僕は後ろを振り返らずに、自宅へと帰った。
帰ったら、母さんが、頭痛薬!と怒っていた。
でも、僕の顔を見て、黙り込んだ。
僕が泣いていたからだ。
ポロポロと落ちる涙を拭いもせずに、僕は自分の部屋に
戻ると、後から竜巻もついてきた。
よかったじゃないか。
好きな人とキスできて。
好きな人に受け入れてもらえて。
たとえそれがセフレという関係であっても。
すぐに切れてしまう縁であったとしても。
いや、もう次会えるかどうかも分からないけど。
それでも、彼に触れられて僕は幸せだった。
・・・それなのに、どうして涙が止まらないんだろう。
「うぐっ、ううっ、」
嗚咽も止まらない。
「好きです、白鷺さん。あなたのことが好き・・。
ううっ、好きです、好き・・・っ!」
決して誰にも言えない言葉を、僕は竜巻を抱きしめながら言い続けた。
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