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―輪―にしおりをはさみました!
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―輪―
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人と人の繋がりはやがて『輪』になっていく。それは小さい輪から大きな輪もある。一度その輪の中に入ってしまえば脱け出せない。
自分もその輪の一人だ。知らない間に、その輪の中に入れられていることもある。気づいた時にはもう遅い。きっかけが何なのか、どうしてこんなことになったのか考えても答えは出ない。
強いて言えばあれは自分の欲望だった。
あいつにまんまと弱味につけ込まれた。そして、悠真が突然に居なくなって、俺は全身に鳥肌が立った。それこそ衝撃的だった。話を聞いて携帯を持ったまま、手と体が震えた。悠真が居なくなったのは、もしかしてあの日の夜に関係してるんじゃないかと思った。だが、それを口にするのが怖い。口に出した瞬間に、恐れは恐怖に変わる予感がする。
俺にも『未来』がある。これからって時に自分の将来を台無しにしたくない。だから俺は嘘をついてあの時、自分の身を守った。そして、自分を守る事で更に新たな嘘を積み重ねた――。
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