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21にしおりをはさみました!
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21
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「え………っ?」
「相変わらずお前は人をだますのがうまいこった」
「総長は馬鹿正直ですもんね〜」
「おい」
いや、俺の頭上で話をするな。
そして晴人は俺を捕まえてるその手を離せ!
「な、おい……俺をだましたわけ?」
「だってゆーちゃんが虎太郎の方がかっこいいとか言うんだもんー」
もんとか言うな男が!……あ、俺さっきめっちゃ使ってた気がする。けどそれは置いとこう。
「別に…虎太郎さんかっこいいし」
「俺はー?」
「言うかよボケ」
「ふぅん……いいのー?俺、色々ゆーちゃんの恥ずかしいところ知ってるけどー」
「…は……?」
「ここで暴露しちゃうー?」
「ま、待て待て待て待て……何言おうと…」
「んー、猫を見つけて猫なで声でおいで〜って言いながら近付いてみたらビニール袋だったり、レジで…………」
「うわぁ!!わかったからもう言うな!!」
ペラペラと俺の恥ずかしい過去が流れてきそうだったので俺は晴人の口を手でふさぐ。
「んぐ」
「レジで…何ですか?続きが気になりますが」
「龍之介さんは黙ってください!聞かなくてい、ひゃっ!?」
変な声でた!!
「晴人、おまっ、なに指舐めてんだよっ!?」
とっさに手を引こうとするが、晴人の反射神経の方が良く、手を掴まれる。
「んー?だってゆーちゃんが口に手ぇ当ててきたから食べていいのかなーって」
「いいわけあるか!!」
「でもちょっと感じてたでしょー?」
「なっ!感じてな……っ」
「ほんとー?」
晴人はそう言うと、また俺の指を舐めた。その瞬間ぞくりとしたものが背中を這い上がる。
「ひ……っ、ぁ、んぅ…………っ」
ピチャピチャという音も耳からの刺激になり、余計に感じてしまう。
「や、やめ……っ!やだ、ってば……っ」
俺が抑制の言葉を言うと、晴人は指の先を甘噛みした。腰の中が熱くなり、俺はびくりと震える。
「ぅ、あ……っはる、と、やだ………っ」
「んー…じゃあ、前みたいに俺のことかっこいいって言ってよーそしたら、やめたげるー」
「ぁ、も、言う…言うから…っとめ、てっ」
「止めないーこのまま言ってー?」
「も……っ!、は、晴人は…っモデ、ルみたいで、かっこい、……っひあぁっ!」
言い終える直前ぐらいに、晴人が俺の感じるところを勢い良く吸い、情けない声が漏れる。
----ピロリン♪
……………なんだよ、今の音。なんかすっごい不吉な予感がするのは俺だけ………?
「はる、と……なんの音…?」
「んー?あぁ、かわいいから録音しちゃったー♪」
あ、そう…録音………って録音んん!?
「はぁぁ!?何やって!?てかいつの間に!!」
「えーいいじゃんー着メロと目覚ましの音にするぐらいー」
「そんなことしようとしてたのかよ!?いや消せよ!!」
「それより晴人、その手ぇ離すんじゃねぇぞ」
「んーはいはいー」
「いや離せよ!ていうか無視するなよ!!いやなんで総長!?」
「ほら、それだよ、その総長呼びやめろ。名前で呼べ」
「はあ!?」
「自分以外名前呼びされてるからって嫉妬ですか?気色悪い、むしろ変態と呼ばれた方が総長的には嬉しいんじゃないですか?ドMですので」
「俺はドMじゃねぇよ!!むしろドSだよ人を泣かせて嬉しがるタイプだよ!!」
「自分で言うとこらへんほんとキモいです」
「あ"ぁ!?」
「まあまあ総長落ち着いて下さいッス!」
「うるせぇ黙ってろ!」
「八つ当たり!?」
え、ちょ、なんかケンカ勃発!?
やだよこいつら無駄に強いからケンカさせたら俺巻き添えくらって死んじゃうよ!?
「お、落ち着いて……」
「あぁ!?お前が俺を名前で呼べば収まる話なんだよコラ!」
「なんでだよ!?」
「呼ばねぇとそいつにまたいじめさせるぞ!今度は指じゃなくていつぞやお前がいじめられて泣いてたところを舐めてもらうか!?」
「泣いてないし!!それ言うなし!!大声でナニ言ってんだ!」
…いや、ナニじゃなくて、何!!
「じゃあ言え!」
「…っ、け、圭吾、さん………」
いや、この空気で言えとか罰ゲームなんですけど。ここは地獄だこいつらは鬼だ。
顔に熱が集まるのが自分でわかる。
「はん、ハナから素直に言ってればいいんだよ」
そう言いながら総長…………圭吾さんは満足そうににやりと笑う。
………この人は何がしたいんだ………。
「総長キモーい」
「あぁ!?」
「唯一が顔赤くなって涙目で自分の名前呼んでくれたからって汚いもん勃たせてるんですか?変態ですね」
「てめぇらいい加減にしねぇとぶっ殺すぞ……」
………なんか不吉な言葉ばっか聞こえてくるがスルーしていると、虎太郎さんが俺のとこに来た。
「MOONさん、俺結局自己紹介いるッスか?」
「あ、うーん…いらないと思う」
「まぁ、情報屋相手に自己紹介なんてヤボだったッスかね?」
「あはは、そうだね!あ、MOONさんじゃなくて唯一でいいよ?」
「そうッスか?じゃあ唯一センパイで!」
「え?あ、そっかあ俺の方が年上かー…じゃあ俺も虎太郎くんって呼んでいい?」
「いいッスよ!」
「ありがとう、虎太郎くんてば背も俺より高いしかっこいいし優しいし、俺より年上みたーい」
俺がくすくす笑うと、虎太郎くんがビシっと固まった。
「唯一センパイ…俺誤解しちゃいますよ?」
「え?誤解?」
「…さっきの唯一センパイもまじエロかったし……」
「?なんて?」
聞き取れなかった…てか晴人もだけどなんでボソボソってしゃべるんだよ、聞こえねえじゃん
「ゆーちゃんー何話してんのー?」
「んー?…わかんない…てか俺そろそろ帰らないと奈々が心配してんだけど」
「おい………誰だその奈々ってのは」
「え?妹だけど」
俺が答えると、晴人以外がホッとしたような顔になる。
…いやなんでだよ。
「唯一、俺が家まで送りますよ」
「え!?いや、いいよ別に!」
「そうだよ、送るなら俺だろ」
「総長はダメです、送りオオカミって言葉知ってます?むしろ総長は送り届けるまえに襲ってそうですが」
「あれだよ、食わぬ膳はなんとか………?ってやつ」
「据え膳食わぬは男の恥、のことですか?口を開いたら馬鹿だってことがバレてしまいますから黙ってて下さい」
「なんだとぉ!?」
「いや、もう帰らせてーーーっ!!!」
結局、4人全員で送ってもらった唯一であった。
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