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22 山中 仁(ヤマナカ ジン)にしおりをはさみました!
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22 山中 仁(ヤマナカ ジン)
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blazeに入ってから、情報屋MOONの正体がバレることもなく平穏に1週間が過ぎたが、それは突然に起こった---
「ふぁぁ…んーーー……あー…起きて弁当作らなきゃ…」
リビングに行き、奈々におはようと挨拶をしようとするが、奈々の姿が見当たらない。起こしに行こうと奈々の部屋に行く途中で、奈々は部活の合宿だったことを思い出す。
(5日間かぁ………長いな)
手際よく弁当を作り、用意をして家を出る。
この頃の俺は、まさかあんなことが起きるなんて微塵も思ってはいなかった。
--学校帰り
(あー…最近依頼が無くて暇だ………)
意外と、依頼は一気に来たり全然来なかったりのどちらかで、俺としてはずらしてくれよ…と思う。
(ん………?家の前に、人………?)
人が倒れているのを見つけた俺は、走って駆け寄り声をかける。
「あの!大丈夫ですか?」
返事がないので揺すってみると小さく反応があった。
「大丈夫ですか?救急車呼びますか?」
「お腹…………空いた…………………………」
「……………はっ?」
お腹が空いたとのことだったので、部屋にあげて簡単なものを作り食べてもらった。
数分後にはみるみるうちに回復し、顔色も良くなった。
「ご馳走さまでした。本当にありがとうございます。助かりました。」
「いえいえ、元気になって良かったです」
俺は話しながらどこか引っかかるものを感じていた。
…わかった、声だ!!
この声、どこかで…………この無駄にイケボな…………………んー……わからん。
「あの………俺たち、どっかで……会ったことってあります?」
変なことを言っていると自覚はしているが、つい気になって聞いてしまった。
今思えば、これが悪夢の始まりだったのかもしれない。
「ふふ………思い出してくれました?」
「え?」
「会ったことありますよ、僕達。まだわからないですか?」
そんなこと言われても、声を聞いたことがあるかもしれないってだけでわかるもんじゃない。
俺が困惑した顔でいると、この人は立ち上がり、俺に近づいてきた。
俺は彼が何をするのかわからず黙って見ていると、片手で俺の腰を抱きもう片方の手で俺の尻をなでてきた。
「え!?ちょ、何して…!?」
「まだわかりませんか?僕達、こうやってエロいことし合った仲なのに」
あ、あ、あ、あああああああああ!!!!!!
わかった、この無駄にイケボな奴………………俺に痴漢してきたやつか!!!!
あ!!写真消すの忘れてた!!!!
あれ、番号書いた紙どこにやったっけ!?
「唯一くんってば、僕が番号渡したのに1回も電話してくれないんだもん。会いに来ちゃった」
「会いに来ちゃったじゃねぇよ!!なんで俺の家知ってんだよ!?ていうか俺の名前も!!」
「なんでって………唯一くんが可愛すぎて好きで好きで好きすぎて、ずっと一緒にいたくて見てたからね?」
つまりはこいつ…………
ストーカーか!!!!
「よし、じゃあ僕は君のことをよく知ってるけど君は僕のことをあまり知らないっていうのはフェアじゃないからね。自己紹介するよ。僕のことも知ってほしいし」
「なんか有名な歌手さんのあの曲みたくなってるし!!てかいらねーよ!」
「まぁまぁ情報屋MOONとしても情報は多い方がいいんじゃないかな?」
こいつ……………そこまで知っているとは…。もしかすると俺より情報収集能力は高いかもしれない。こいつの場合ストーカーしてるだけだけど。そして俺限定で。
「まずは、名前からだね。僕の名前は山中 仁(ヤマナカ ジン)。仁って呼んでね?高校2年生、身長は177センチ、好きなものは唯一くん。泣いている顔が見たい人も唯一くん、そして将来結婚したい人も唯一くん、よがっているところがみたいのも唯一………」
「うわぁぁあ!!!もういい、もう喋らないで!!」
ストーカーの上に変態って最悪!!
見た目は爽やか好青年のくせして!
MOONメモ
---黒に近い茶髪で美形。黙っていれば爽やか青春美青年。口を開くと変態変人ストーカー。あまり筋肉は無さそうで痩せているように見えるが、意外と馬鹿力。涙ボクロとイケボが特徴。
「あー疲れる、お前元気になっただろ、早く出てけよ!」
「それが………僕追われてて…お金もないし、しばらく泊めてほしいんだ」
「はぁ!?」
「5日間妹さんは合宿でしょ?その間だけでいいから」
「なんで知ってんだよ!?」
「その間にバイトしてお金貯めようと思ってるんだ。……だめかな?」
「だめに…………っ」
決まってるだろ、そう言いたかったが捨てられた子犬のような目で見られ、うっと息詰まる。
「お願い、家事なら手伝うよ」
「…………できんのかよ?」
「一通り人並みにはできるつもりだよ」
「………………………………はぁ……わかった、5日間だけだぞ!奈々がいない間だけだからな!」
「ありがとう唯一くん!恩に着るよ!お礼に俺からのキス……」
「いるかぁぁああああ!!!」
そうして、唯一と仁の5日間だけの同棲が始まった。
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