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【恋人にリンゴを】朝の甘いミルクティーはいかが?にしおりをはさみました!
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【恋人にリンゴを】朝の甘いミルクティーはいかが?
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※本編後のお話です。
「ん……」
温かい。レナードの匂いが鼻をくすぐって、悟は瞼を開いた。目の前に広がったのはたくましい胸板だった。抱き締められている心地良さに再び瞼が閉じそうになれば、髪を撫でられて。
「レニー……?」
「おはよう、サトル」
愛おしい人の声がする。凄く嬉しくて、幸せな気持ちだ。
「ん……レニー……」
おはようの口づけをしたくなって、声を頼りにむちゅっと唇を押しつけると、硬くて眉を寄せる。押しつけた先はレナードの唇ではなく、顎だったのだ。
それにレナードはくすくすと笑う。そして、抱き締められたまま、ごろんと転がり、レナードの身体に乗る形となった。
大きな手が頬を撫でる。そこからも体温を感じて、悟は猫のように擦り寄った。しかし、手は軽く挨拶するだけですぐに降りていき、悟の顎を捕らえた。
「寝ぼけてるのか? 唇はここだ」
寂しさを覚えていると、その代わりに唇が重なる。ふにっと柔らかく重なって、そっと離れて。お互いに瞼を開いて見つめ合う。
最初に破顔したのはレナードのほうだった。細くなる瞳に長い睫毛が揺れて綺麗だった。あどけない表情が可愛くて、悟はもっとと唇を寄せる。
言うまでもなく、レナードはその唇を受け入れる。悟の腕がレナードの顔を覆うように抱き締めた。一方でレナードの腕は甘ったるい口づけの間に、悟の背を、腰をと撫でながらするすると降りていく。
「あ……だめ……」
そして、臀部に辿り着いて、他より肉のあるそこを揉むと、悟から艷のある声が上がった。
「駄目?」
「だめ……」
「本当に?」
優しく囁くように聞いてくるのはいじわるだ。しかも、揉む手は止まらなくて、つつっと割れ目をなぞられた時には我慢ならなくて悟は上体を起こした。身体にかかっていたシーツが落ちていき、お互いの肌が露わとなる。
「昨晩、いっぱいシたでしょう?」
それはもう丸め込められて責められてはぐちゃぐちゃに。そのせいで腰が重い。先程シーツから現れた悟の肌には、たくさんの鬱血痕が散っていた。
「シたな。その証拠にまだ柔らかい」
「や……アルバートがモーニングティーを運んできたらどうするの?」
「まだ早いから来ないよ」
疑いの目で時計を見てみると、嘘ではないらしい。
でも、もしかすると早く来ちゃうかも。でも、でも。なんとか出来ないかと心の中で言い訳をしてしまう。嫌ではないけれど……。触れ合うと、絶対、愛おしいと思ってしまうから。結婚をして夫婦となっても好きが止まらない。日々好きになっていっているのが恐ろしいのだ。このまま幸せすぎて死んでしまうのかなと時々考えてしまうくらいに。
悟は、むう、と唇を尖らせて、レナードの腹筋を指でなぞった。そして、困った色の瞳でレナードを見る。
「レニー……」
「ん?」
すると、レナードは悟の気を知らないで楽しそうに悟の左手を取り、そこにあるリングに口づけを落としていた。触れる唇と、その行為が愛しているよの言葉が含まれているのと、どこもかしこもくすぐったくなる。
それに、悟の答えを知っているかのような余裕っぷりはずるい。
「………………もう」
間を置いてから、折れた悟はレナードの左手を両手で包んで、同じくリングへとキスをした。そして、小さく「シて」と呟く。
愛おしく見る瞳が雄の瞳に変わる瞬間だった。それを見て、ぶわっと悟の頬が熱くなる。ほら、もう好きだって感じた。
掴んでいたレナードの腕を巻き込んで顔を隠せば、逆に強く腕を引っ張られて、あっという間にベッドへ戻されて。とん、と悟の顔をはさんで腕をつき、上に乗ってくるのはまさしく昨晩に見た獣だった。それでも、かっこいいと思ってしまうのは、もはや病気なのだろうか。動悸がして息苦しくなるから病気なのだろう。もう幸せならそれでいいや。
近づくレナードの顔に、悟はゆっくりと瞳を伏せた。
End
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