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46 正宗にしおりをはさみました!
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46 正宗
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なんだか気分がいい。
ふわふわして浮いているような感覚、傍に感じる暖かさ、それに安心する甘い香り。
しばらくするとガヤガヤと周りがうるさくなってくる。
「うっ…ん…」
うるさいな…
薄く目を開く。
「え…兄さん…?」
兄貴の顔が近い。
それに…
「えっ、ちょ…兄さんっ、降ろして!!」
俺は何故か兄貴にお姫様抱きにされ学校の廊下を歩いている。
恥ずかしい。
俺は早く降りたくてジタバタと足掻くが兄貴の怪力には敵わない。
「あれ、陽先輩じゃん。」
「うわぁ久々に見たけど…相変わらずだな…。」
同じ学年の奴らの声が聞こえる。
兄貴はうちの高校ではちょっとした有名人だった。
俺が入学した当時、兄貴は三年生。
弓道部のエースでいつも周りには人がいた。
当時のイメージは何でも出来て気さくな先輩。
しかし次第にそのイメージは変わっていった。
「まさ〜、遊びに来たぞ!」
「兄さん…今授業中なんだけど……」
兄貴はしょっちゅう授業をサボっては俺の所に顔を出した。
今まで完璧なかっこいい先輩だった兄貴は、いつしかブラコンの面白い先輩として有名になっていった。
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