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番外編 誠人の場合12
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俺は毎日休みなく勉強した。
普段から勉強はしているが、今回は負けられない。
それなのに…
1位 佐久間 陽 500点
2位 浅野 誠人 495点
嘘だろ?
ありえない。
こんな男が満点を取るなんて。
「なんで…」
「俺はやれば出来んだよ。」
ニヤニヤと勝ち誇ったような顔で俺を見てくる。
ほんと俺、みっともない。
自分から喧嘩仕掛けておいて負けるなんて。
「…約束だから、もうお前と光希の事に口出したりしない。婚約だって解消してやるよ。」
本当はそんな事したくない。
それでも諦めやきゃ…
「何勘違いしてんのかしらないけどさ、別に俺瀬名の事そーゆー風に見てないから。」
「…え?」
「そもそも俺彼女いるし。」
頭がついて行かない。
じゃあなんで勝負を受けたんだよ。
「誠人さんっ!」
その時、光希の声が聞こえた。
「光希さん…僕、負けてしまって…」
情けない声がでる。
「そんな事…そんな事俺は認めてませんから!」
光希は悲しそうに、俺の目をみて訴えてくる。
「俺は陽の事、そんな風に見た事ないです。だから婚約を解消する必要は無いんです!」
なんだ、僕の独り善がりだったのか。
最後まで情けないな。
「…そうだったんですか。迷惑をかけて、すみません。」
良かった。
まだ光希は、誰の事も好きじゃないのか。
「でも…他に好きな人が出来たら、ちゃんと紹介してくださいね。」
それまでに光希の為に、身を引く覚悟はしておこう。
「…っなんで……」
その時、光希がどうして泣きそうだったのか僕には分からなかった。
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