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トラ先生の診察②にしおりをはさみました!
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トラ先生の診察②
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朝から大好きなトラ先生に会えるのはとても嬉しいことですけれど、まさか来るとは思いもしなくて…
とりあえず〔気をつけて来てください。〕と返しておきました。
トラ先生を待っている間に、仲の良い級友たちに欲しいドーナッツを問うLINEを送ってみる。
暫くしてほぼ全員から返事が返ってきたので、財布を持って注文カウンターに向かい、持ち帰り用のドーナッツを買い求めた。
会計を済ませ、かなりの量のドーナッツを袋分けして貰い、受け渡しを待っているとドアが開き、外の空気と共に見知った香りに包まれると
「Goodmorning,myhoney!」
トラ先生に後ろから腕を回され、こめかみと頬に軽いキスとハグを受けました。
「おはようございます、トラ先生。
今日もお元気でなによりです。何を召し上がりますか?」
にっこり笑い、何気なく注文を伺う。
早朝とはいえ店内には出勤前の会社勤めの人や、年配のご夫婦や、早い授業の学生たちがちらほらと居るわけで、なにやら視線を受けてしまいます。
にこにこ顔のトラ先生はアメリカンコーヒーを手にぼくの席にやって来ました。(さすがに朝からドーナッツは食べられない。)
リュックサックをどけた椅子に腰掛けると、向かいから手を伸ばされぼくの手をきゅっと、握られました。
「るうちゃん、これからも朝ドーナッツは水曜日にしてね♪」
自分の遅出出勤にタイミングが合ったのがよほど嬉しかったのでしょうか。
トラ先生はその後、ドーナッツを食べるぼくの口元についたかけらなどを嘗めとりたがったり、隣に座れないのを理由に膝に乗せたがったりと、仕立ての良いスーツに身を包んで女言葉を話す彼に、注視は避けられず、ぼくは次はないであろうと確信しました。
登校時間ギリギリまで一緒に過ごし、お店を出る。
ぼくはファットバイクのロックを外し、トラ先生を見送るため手押しで歩道まで進み車道に降ろした。
目の前には白のアストンマーチンがどっしりと停まっていて、それにトラ先生が颯爽と乗り込まれる。
「るうちゃん、学校が終わったらうちに来て!」
どうやら、スキンシップが物足りなかったみたいです…。
「はい、伺います。」
笑顔で答え、よくこんな大きな高級車を路上駐車できるものだと感心しながらぼくはトラ先生を見送り、ファットバイクに跨がるとやや疲労気味になりつつ、学校に向かうべく自転車を漕ぎ出した。
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