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21.にしおりをはさみました!
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21.
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朝、目がさめると綺麗に布団が畳まれ、皇先輩の姿はなかった。布団の上にはメモが。
雪へ
泊めてくれてありがとう。
部活もあるので、帰るよ。
今度なにかお礼するから。
皇
000-0000-0000
律儀だなー。こっちが強引にお願いしたんだから、気にしなくていいのに。とりあえず携帯番号を登録しておく。
あふっと欠伸をひとつして、起き上がる。
今日は市立図書館に行くかな。
そろそろ宿題始めなきゃ。調べものもあるし。
それから着替えて、お母さんに出掛けること伝えた。あまりにもヨレヨレなお母さんを見て、昼ご飯は外で食べてくると言った。
?「あれ、桜田。久しぶりー!」
クラスが一緒の佐藤くんだ。
すごく仲良い訳じゃないけど、気軽に話しかけてくる。そこそこ知り合いって感じ。
雪「佐藤くん、久しぶり。まだ、夏休み入ったばかりで、久しぶりって変な感じ。」
佐藤くんも180越える身長に、抜群の運動神経。茶色の髪で長めの前髪をいつもピンで留めている。優しく、爽やかな顔立ちは人気があるらしい。
それに、気さくで皆と仲良くなるのが上手なのだ。
佐藤「だなー。俺今日部活休みでさー、こんなときに宿題進めとかないと終わらなさそうで。」
雪「ふふ、偉いねー。涙なんて、全然やってないと思うよ。」
佐藤「涙はそれっぽいな。」
にっと楽しそうに笑う。
佐藤「あ、良かったら一緒にやらない?学年1位様のお力を借りたい!」
雪「そんなこと言って、写す気マンマンでしょ?」
バレた?って屈託なく笑う。
結局一緒に座って、宿題を進めた。写すことはせず、わからないとこを、ちゃんと聞いてくるところに良い印象がついた。
佐藤「あ!桜田、俺送っていくよ。」
お昼も過ぎて、帰ろうという話になった。
雪「大丈夫だよ。」
佐藤「ダメダメ!わかってないなぁー、桜田は。同じ駅だし、送るよ。」
同じ駅なんて、知らなかった。駅を出てから僕とは反対方向に佐藤くんの家があるらしい。
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