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運命の番(ツガイ)にしおりをはさみました!
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運命の番(ツガイ)
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この世界、奴隷商に来て10日が経つ。不能な一物、ケツも吐き気しか覚えない俺は売れ残り続けた。3日に1度だけカビの生えたパンが与えられた。
「おら! 飲めよ!」
10錠の媚薬に加え、注射までされる。それでも俺の体は……。
立っていることすら不可能な体を豚野郎に引き摺られ、鉄格子の前に座り足を広げた。
だいぶ細くなった脚を見ながら血が滲んでる自身を扱く。やはり痛いだけ……。
今日も売れ残るな、この分だと。
「顔を見せろ」
甘く、そして爽やかさもある匂いと共に声がし顔を上げた。
ーードクっ
心臓が跳ねる。視界に入ったのは銀色の髪に獣耳のある精悍な顔をした20代のイケメン。
そのイケメンの目を見た途端、体の何かが変化していくような錯覚に陥った。
「可愛いな」
バリトンな声は心地良く血が全身を駆け巡る。俺は男から目が離せなかった。
そして、1度も反応を見せなかった俺の一物は硬くなり腹に付く勢いになっている。ただ見られてるだけなのに先からは透明な汁が溢れ、握ってる俺の手に流れてきた。
イケメンは豚野郎を呼び付けてる。
「この人間が欲しい」
「で、殿下!?」
殿下? 王族か皇族なの?
「俺は皇位継承権を破棄してる。だから殿下なんて呼ばなくて良い」
「ははー!」
「それで、この人間はいくら払えば引き取れる」
「この子は薄汚れて分かりにくいですけど、人間では見た事のない黒髪黒目の持ち主でして……」
「御託はいい。早く述べろ」
「大金貨100枚にございます」
ーーは?
この世界での通過の価値は分からないけど、高くないか?いくら何でも……
「これで支払いを」
イケメンは黒色のカードを豚野郎に渡す。豚野郎は頭を下げて受け取り奥へと戻った。
交渉は? 絶対に大金貨100枚なんて、ありえないから。そこから値切っていかないと!
目で訴えてると、イケメンと視線が合う。
「ん? 安いって怒ってるのか?」
違う!
話せない俺は首を左右に激しく振った。
「ありがとうございます。後、首輪なのですが今はこの性能になっていますが、何か変更する部分はありますか?」
戻ってきた豚野郎が、カードをイケメンに渡し白い紙を見せて伺いを立ててる。
「首輪は外して来い。それとこの子が持っていた荷物も持って来い」
「外すんですか!? 最初は付けておいた方が……」
「黙れ」
イケメンは豚野郎を威圧する。それに対して豚野郎は慌てて座り込み頭を地面に押し付けた。
「も、申し訳ありません」
「分かったなら早くしろ」
「は、はい!」
豚野郎は奥に戻り、別の豚野郎が檻の中に来て俺の腕を掴み立たせる。首輪を外すした後、急ぎ足で豚野郎は歩くが、まともに歩けない俺は完全に引き摺られる状態になり、足の甲が地面に擦れて擦れた。
その格好を見たイケメンが大股で俺のところに来ると、豚野郎の手を外す。バランスが取れなくて倒れそうなる俺の体をイケメンの腕が支えた。
イケメンが付けていたマントで俺を頭ごと覆うと、肩と膝裏に腕を回さられ抱き抱えられる。
生まれて初めての姫抱っこに躊躇するが、拒むことはしないで大人しくイケメンの腕の中に収まった。
「お荷物はこちらです」
豚野郎が持ってきた物を俺が受け取ると、イケメンは踵を返す。
檻から数歩離れた所でイケメンが呼び止められた。
「リーダー、その子が新しい雑用係ですか?」
「いや、こいつは俺の番だ。それも運命のな」
番? 運命?
初めて聞いた単語に首を傾げる。
「マジっすか!」
「見るな!」
「ええー。ちょっとぐらいいいじゃないですかぁ」
「正式に番になったら紹介してやる」
「まぁ、仕方ないっすね。運命の番に合ったら、そうなりますよね。それで本来の目的の方は……」
「これでお前が買ってこい。戦闘力ありそうな奴がいたらそいつもな」
イケメンは俺を片手だけで抱えると、金色のカードを話しかけてきた男に渡した。その間も俺の顔が相手に見えないようにしてる。そのため俺も相手の顔が見えない。
ただ言えるのは、イケメンも相手も身長が高すぎるということ。
俺は173cmあるが、2人とも2mは最低でもあると思う。というか、奴隷たちも皆190cm以上はあり、この世界で俺は小人の部類だ。
他の人間をまだ見てないから俺だけが低いとは言えないけど。
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