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吉城 side
「----.
ここまで、ですよね?」
少し首をかしげながら告げる桐島。
その問いかけにハッとして、答える。
「っああ、そうだ。」
桐島の英語の音読はとても流暢で…綺麗だった。
いつもの声と違い、ほんの少し高めの声。
発音、間の取り方…それらは完璧。
語りかけるような読み方で…一発で内容が頭に入るような感じ。
「…どうしましたか?」
ぼーっとしているクラスの奴らを不思議に思ったのか、きょろきょろと見渡しながら言った。
だが、それでもなお誰も話さなかった。
静寂の中。
耳に残る心地よい音読を聞いていたい、と思う気持ちがある。
それほどまでに、彼…桐島 悠舞の音読は綺麗だった。
…これからはずっと桐島に音読を担当させよう。
周りも気にせず桐島が寝始めたのを見て授業のことを思い出し、再開した。
授業後、職員室に戻り生徒名簿で桐島を確認する。
基本的に、面倒くさいことはしない主義なのでサラッとしか見てなかったが…
その成績は、すごかった。
テストの成績、ところどころ凡ミスがある程度でほぼ満点。
中学の時、先生に勧められて英語の大会にも参加したようだが…
…もちろん一位。
出席日数は不良校だっただけあって悪かったが、それ以外は群を抜いていた。
しばらく目を見開いていると、肩をたたかれた。
「吉城先生。」
「?…なんでしょうか。」
その相手は、理事長。
珍しい。
めったに理事長室から出てこねぇのに…
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