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マル秘トレーニング-7(完)にしおりをはさみました!
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マル秘トレーニング-7(完)
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いや~、ヤバいものを見てしまった。
自室に入った途端に腰が抜けたようにへたり込む。
まだ心臓がバクバクいっている。
作務衣の上から、パンツの上から、その次は……。
続きが気になる。
どうしても気になる。
好奇心に負けたらロクでもない結末が待っているんだと分かっていても気になるもんは気になるんだ。
抱えきれない「気になる」を無理やり仕舞い込んでレポートに手を付けるけど全く身が入らない。
ちょっとだけ見に行っちゃおうかな。
別に好奇心から見に行こうって思ってるんじゃないよ、うん。
ほ、ほら恋人としては愛する晩里の無事を確かめた方がいいと思うし。
もしかしたら、掃除機に丸ごと吸いとられちゃって大事件になってるかもしれないし。
うん、見に行こう見に行こう。
覗いてるとこ見つかったら、レポートの分からないところを教えて貰いに来た事にしよう。
言い訳をたっぷりと用意してレポート用紙と筆記用具も持って外に出た……けどその必要はなかった。
部屋から出た途端、自室から出てくる晩里と鉢合わせてしまったから。
後ろから付いてくるのはさっきまで晩里と力比べをしていたでっかい業務用掃除機で、その威力を思い出してゴクンと唾を飲み込む。
「お帰りなさい、望夢」
「た、ただいま」
掃除機をカラカラと引くのと反対の手は優しく背かに回され、部屋へと送還される。
「あ、あの俺今から用事があって出掛けなきゃ」
「な~んの用事ですか?」
「え、えっと」
「どうしてそんなに顔が引きつっているんですか? ねえ、望夢?」
怖い。晩里が怖い。
この人絶対何か知ってるよ。
「と、とにかく俺出掛けるから。時間ないから」
「忘れ物はありませんか?」
表情が変わらないまま抑揚なく喋る晩里が怖い。
さっきやっぱり最後に首がコテンとなった時に見られたんだ。
こうなったら、しばらく誰かの所に匿って貰おう。
財布と鍵とスマホと、スマホと……?!
「ないーーーっ」
ないっ、ないっ、スマホがないっ!!
「何が『ない』んですか?」
「え、え、えっと。う、何でもない」
「探し物はこれですか?」
晩里のポケットから手品のように取り出されたのは探していた俺のスマホだった。
「何でーーーっ」
「さぁ? 何ででしょうねぇ? 私も知りたいですよ、何で私の部屋に貴方のスマホが落ちていたのか」
逃げよう!!
スマホは池にでも落としたと思って諦めよう。
今すぐケータイ屋さんに行って機種変更だ。
財布と鍵だけは確保したからスマホを見捨ててドアに向かって一目散……の筈だった。
「逃がすかぁっ!」
「ぐぇっ」
ドアに向かってダッシュした脚を動かそうとすると首が締まってめっちゃ苦しい。
「ギブッ! ギブギブギブッ!」
「さぁ、こちらへいらっしゃい」
部屋の奥へと引っ立てられ、ベッドへボスンと投げ出される。
オワッタ。
能面のように無表情な晩里の顔面が全てを物語っている。
コワイコワイコワイ。
掃除機の本体からコードが引き出され、壁のコンセントに繋ぐ晩里の後ろ姿を目にすると「逃げなきゃ殺られる」と本能が語りかける。
カチッ。
シュゥーッ、プシュ。
コォーーーッ。
丸口の筒の先に隙間用の細口ノズルを取り付けて吸引力をテストしているのを見て、逃げるならこれがラストチャンスだとこっそり体を起こしたのを晩里は見逃さなかった。
「おっと、逃がしませんよ」
よく鍛えられた兵士が槍でも突くかのように、細口のノズルが胸元の急所を捉える。
「お、俺今日はベッドでお菓子食べてないよ?」
「そのようですね」
「じゃあ罰則されることないじゃん」
この期に及んでまだ助かるかもしれないと一縷の望みを掛けてみる。
スマホは落ちてたけど、晩里の痴態をじっくり観察していたのはバレてないかもしれないし。
「覗きをするような悪い子にはお仕置きが必要でしょう?」
バレてたーっ。
やっぱりバレてたよーっ。
ベッドサイドで槍を持つようにノズルを構えた晩里が地獄から来た使者にしか見えなくなって、体がブルブル震え出す。
「今日見たものを全部忘れて貰いましょうか」
「わ、忘れた! みんな忘れた。晩里が掃除機と力比べして負けたのも忘れたからぁっ 」
俺の口ーーーっ!
言わなくても良いことをよくもまぁペラペラと。
カチッ。
ブィーーーンッ。
ギシッ。
シュオーーーッ、ポッ。
ビュルビュルビュルッ。
晩里の左足がベッドに掛かったかと思うと、シャツが捲り上げられ胸の突起がノズルの先に引き摺り込まれた。
(完)
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