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18歳以上ですか?
32にしおりをはさみました!
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32
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『なんでお前みたいなのが生まれてきたんだっ!!!何の役にも立たない邪魔者がっ!!』
酷い怒声…
父親の声
辺りは真っ暗で続柄上家族にあたる人が目の前に3人立っている
『なんなんだよその顔はっ!!澄ました顔しやがって、反省してんのかよ!?』
父の表情はわからない
正確には黒く塗りつぶされていて見えないんだ
これは多分夢
耳鳴りがする晩は大体こんな悪夢を見た
顔の見えない家族3人にずっと怒鳴られ続ける
酷いときは殴られる
ああ…頬が痛い
右足が痛い
全身が痛い
心が、痛いよ…
「…ぇ、ぉ…きて…」
っん…?
「るりくん!起きて?」
「―えっ…?」
「あーやっと起きた!」
俺は本当に夢を見ていたようだ
肩を軽く揺すぶられて重い瞼をあげると目の前に南那さんがいた
「南、那さん…どうしたの?」
「起こしに来たの!いっぱい殴られたんだね?痛そぉ。学校行かなきゃだから手当てして上げる」
「ありがと、う、ございます…」
この行為も世間体を守るものだ
傷だらけで学校に行くのはあまりいい目では見られないだろうから
上半身の服を脱ぎ、バットで殴られた箇所を消毒してガーゼを当てたり絆創膏を貼ったりする
平手打ちをくらった顔はちょっとした内出血になっていて傷の大きさに合うように切った冷えピタを貼った
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