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画面を見た羽白の表情が強ばる。
…親戚からとかか?
なんて声をかけたらいいかわからずグルグルと頭の中でいろんな考えを巡らす。
「森宮、…今日はまだ帰らなくていいのか?」
「え?んー…今日は大丈夫。」
「…でもほら。暗いし、親とかも心配するだろうし。」
「そーいう親じゃないからさぁ。心配してくれんのは兄貴くらいだけど、その兄貴からも今日ら連絡ないし。そういや友達と勉強してくるって言ってたな。」
「でも、…」
でも…なんだ?
心配されてる?何を急に…?
今までこの時間には帰ってたからか。
羽白の顔を覗き込んでみても目は合わない。
「羽白?」
「今日は、…帰った方がいいよ。…明日も会えるし。」
「…あぁ。ごめん、長居して迷惑だったか。それだったらそう言ってくれたら良かったのにさぁ。」
「違う、…くて。そういう訳じゃないんだけど…っ」
「気にしないでよ。ごめん、すぐ帰る準備するし。」
馬鹿だ。
すっかり勘違いしてた。
俺達はすごく仲良くなれたんじゃないかって。
お互い一緒にいるのが楽しいんじゃないかって。
「森宮、本当にそういう意味じゃないんだっ…迷惑とかそんなの…」
「…いいから。これから気をつけるからさ。ね。よし、それじゃ帰るね。」
「…待って。」
立ち上がって羽白を見ると、困ったような顔で見上げられる。
待って、なんて言っても目はドアへ向いている。
…あぁ結局さ。
「またね。」
「もりみ、…」
羽白の声を遮るようにドアを閉める。
何故か胸がチクチクと痛む。
結局、ここにも俺の居場所はなかったってことだ。
羽白。
俺だけ勘違いして 馬鹿みたいだなぁ。
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