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深夜に紫音を置いて家を出る。
スマホと財布しか持ってきてねぇな…。
なんとなく連絡先から要を選んで、発信ボタンを押す。
呼び出し音が鳴り、3コール目に要は出た。
『何ですか?!こんな夜中に!!紫音くんとイチャイチャしてるんじゃなかったんですか?!!……ちょ、要、やめなって』
凄い勢いで怒鳴られた。
あとに優の声が聞こえた。
どうやらお楽しみの最中だったらしい。
「浮気された。」
『んなのどーでも………って、浮気?!!どういうことですか?!』
どうせ惚気だろうと思って流そうとしたのだろうか、一変。
急に心配した声で尋ねてくる。
「帰ったら居なかった。部屋にラブホの会員証が落ちてて、最近使った形跡があった。息子によると最近夜中に外に出てるらしくて、今日も1時に帰ってきた。」
『そ…、それで、本人は…?』
「なんか言おうとしてたが、聞きたくなくて口塞いで寝室に置いてきた。今外にいる。酒付き合ってくれないか?優の分も奢ってやる」
『ちょっと……、一時間だけ待ってください。どこに行けばいいですか?』
やっぱり最中だったか。
場所だけ伝えて電話を切り、海堂グループが所有する都心のホテルへ向かい、最上階のスイートルームへ入室した。
適当にシャワーを浴び、バスローブを羽織った。
ワインセラーから年代物のワインを取り、グラスに注いで一気に飲み干す。
今日は飲まないとやってられない。
煽るように酒を飲むと、意識がふわふわとしてきて心地良い。
シャワーをする前にルームサービスで頼んでいたチーズを摘みながら、一本、二本とワインを開けて次々と飲み干した。
「誠さん!何してるんですか?!」
「うわ…。酒くさ……」
霞む視界に人影が見えて、俺はその小さな影を引き寄せて抱きしめる。
「紫音……っ」
「まっ…!!俺は紫音じゃねぇっ!!!」
「紫音、どこにも行かないでくれ」
逃げようとする紫音を強く抱き寄せたが、大きな影が俺から紫音を奪った。
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