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過保護な先輩にしおりをはさみました!
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過保護な先輩
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｢おい、空太。｣
俺はまたまた梓馬さんに呼び止められる。
梓馬さんが俺に話しかけると言ったらしのぶっちの事だろう。
全くこの人は過保護なんだから。
…まぁしのぶっちのあの様子だと仕方がないかもしれないな。
仕方なしに俺は振り返る。
｢何ですか？まぁしのぶっちの事だとは思いますけど。｣
｢そのしのぶの事で話がある。｣
あー、何かめんどくさい誤解してそうだな。この人。
｢一応聞かれる前に言っておきます。俺はしのぶっちの事好きだけど友達として、ですからね？｣
｢…気づいてたのか。｣
｢まぁ、梓馬さん割とわかりやすいので。気づいてないのなんてしのぶっちくらいですよ。｣
初めて梓馬さんに会った時から何となく気づいていた。
梓馬さんがしのぶっちの事が好きなんだってこと。
じゃなきゃただの幼なじみにあれだけ過保護になる事なんてないだろう。
｢今日は2人で何処に行ってたんだ？｣
｢うーん…｣
言えないよな、しのぶっちが梓馬さんの事が好きでその相談を受けてたなんて。
｢しのぶっちの恋愛相談、的な？｣
｢はぁ？しのぶが？｣
｢はい。だから早く告白しないと取られちゃいますよ？｣
｢…｣
梓馬さんは黙り込む。
ったく2人とも世話が焼けるなぁ。
両想いなんだから早くくっついちゃえばいいのに。
しのぶっちの方は変な勘違いしてるしなぁ。
｢空太、引き止めて悪かったな。｣
思い詰めたような顔で梓馬さんはしのぶっちに駆け寄って行った。
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